本日は恋愛依存症についてお話します。
恋愛依存症は、米国の精神医学会や世界保健機関(WHO)で取り上げられている依存症
には入れられていません。
ただ、少なからず、恋愛依存症に悩む人はいらっしゃると思います。
相手と傷つけあっては、また、仲直りして、また傷つけあって・・・を繰り返します。
他の依存症と同様に、一度はまると、なかなか抜け出すことが容易でないのが特徴で、時に陥っている本人も「苦しい。止めたい」と思っているのに、継続してしまいます。
本日は、その「恋愛依存症の実態」についてお話します。
ところで、ブログを始めて、4カ月経ちました。
読者も毎日、一定数いて、とてもやりがい(書きがい?)を覚えています。
ブログのテーマをそれそろ、決めないといけない思いがあって、とりあえず「アイデンティティ 危機」にしました。よろしくお願いします。
〇本日のテーマ
1.依存 恋愛依存症とは?
2.ポジティブシンキング 考えの連鎖の止め方
〇記事の信頼性
記事を書いている私は、心理学分野で博士号を取得しています。
〇読者への前置き
・精神医学と心理学の二方面から人間関係を困難にする状況をゆっくり解説します。
・心理学は、ポジティブシンキング(プラス思考)の方法を述べています。
青い下線は、過去の記事にリンクします。詳しく知りたい人はクイックしてください。
恋愛依存症とは?
ある女性とつき合っている男性が、「いつもお金を貸してくれ」と言ってくる。
返さないことをわかっているのに、ついついと貸してしまう。
何かにカチッとはまったように、せっせとご飯を作ってあげて、洗濯をして、夜の関係まで男性の気ままな態度に付き合うという感じ。
でも、抜け出せない・・・。これは、恋愛依存症に陥っている可能性があります。
恋愛依存症の特徴して、次の特徴が見られます。
恋愛依存症の愛は、苦悩の愛と言っても良いかもしれません。
つらく、苦しくて、気分が晴れません。
場合によっては、自己効力感がないので、うつ状態になることがあります。
うつ病は以前説明をしました。それが事態を悪化させます(注意)。
2.離れたいけど、離れられないの状態が続く
社会心理学の父ともいわれる、クルト・レビンという人が、葛藤から欲求不満に陥ると、「接近ー接近」「回避ー回避」「接ー回避」の行動を示すされます。
さらに、ラザルスと言う人が「二重接近ー回避」を述べています。
恋愛依存症に陥っている人は、だいたい(むろん違う場合もありますが)、離れられない(接近)けど、離れたい(回避)の2つの気持ちに揺れ動いていると考えます。
ぐるぐるとループを繰り返します。
3.仕打ちをうけとめ、相手が変ると信じる(認知のゆがみ)
ひどい仕打ちを受けているので、さっさと逃げていけばよいのですが、相手の仕打ちを受け止めるという形をとります。。
また、自分の力で、仕打ちを仕掛けている人を変えることができると信じることが起こります。
第3者からみると、「相手が変ることなどない」と、分かるのですが、当の本人は、その認識が出来なくなっています。つまり、「認知のゆがみ」が見られます。
この認知がゆがんでいるので、周りがいくら事実を示しても、「そんなことはない。大丈夫」という返事が返ってくるだけです。
例えば、相手が浮気をしても「本当に好きなのは私なのだ」とか、「働かず貧乏のどん底」にいても、「必ず(相手の)才能が花咲いて、豊かになる」とか考えます。
「暴力を振るわれて」も、「本当に悪いのは私なのだ」と思ったりします。
相手の関係も、同じことを周期的に繰り返します。
「親密に愛し合う」→「相手からひどく虐(しいた)げられる」→「別れ話になる」→「相手から懺悔(ざんげ)」→「親密に愛し合う」→・・・・ を繰り返します。
繰り返すたびに、いよいよ抜け出すことができなくなっていきます。
5.相互システムがより強固になる
システム というのは「家族療法」でよく使われる考え方です。例えば、子供が不登校になる。すると、お父さんとお母さんは、子供のことを心配して、普段仲がわるかったのに、仲がよくなる。
まるで、子供の不登校が、家族のシステムに働きかけ、家族関係を強固にしています。同じように、恋愛依存に陥っている2人に対して、まわりが「別れなさい」というと、いよいよ恋愛依存のシステムが強固になっていきます。
これら5つが全て見られるわけでありませんが、いくつか見られると、恋愛依存におちいっている可能性があります。
この1から5の中で、特に、段々とうつ状態になることに気を付けてください。
うつ状況から、さらに悪化すると、何も考えられなくなる可能性があります。
周りの方も、認知の歪みを指摘すると同時に、うつ状態に注意をしてください。
以前お話したように、セロトニンを保持できるような食事やサプリを補充してください。
→ヒキウツ笑顔
面倒でも、本人の脳の機能を衰えさせない努力もしてください。
明日は、さらに、この恋愛依存をタイプ別に分類をします。
ポジティブシンキング 思考を中断する方法
つらい考えが浮かんできて、その考えについていくと、どんどんとつらい方向に考えがすすんだりします。
そこで、つらい考えから、次の考えに映らない工夫をすることが大切です。
始めに起こる「悪い考え」を「一念」、そのつらい考えから連想される、「次の悪い考え」を「二念」と言います。ドンドンと続くと、二念、三念・・・となります。
この一念で連想を切ることができると、とても心が楽になります。
例えば、大切なペットを亡くして、しばらく経った後、「ああ。犬のタロウが死んでしまったなあ」と思います。これが一念。
次に、「そう言えばタロウは、いつも俺の顔をペロペロなめて、歓迎してくれた」と連想します。これが二念。
さらに、「ああ。死んで悲しいなあ。タロウは天国で元気かなア」と涙を流します。これが三念。次は四念・・・と続きます。
こうやって人間の思いは発展していき、つらく悲しい感情が大きくなっていきます。
一念が起こったら次のことをやってみると良いでしょう。
●自分の手首をつねってみる
●心の中で好きな歌を歌う
●一回、軽い拍手をする。
●首をまわす
等々、いろいろと工夫できると思います。要は一念を中断すればいいのです。
自分では一念と気づかずに、二念、三念と進むことがあります。
ただ、何度か練習するうちに、うまくなっていきます。
この一念で切れるようになると、結構、重宝で、ストレスの思い、試験勉強の重み、さまざまな苦しみが軽くなります。