胃・十二指腸潰瘍は消化性潰瘍とも呼ばれ、胃液の酸により、胃・十二指腸の組織がはがれ、溶かされたようになります。
重い場合は、胃や十二指腸の潰瘍から出血性したり、穴が空いたり(穿孔性潰瘍)、難治性になったり、狭窄した場合などは、入院や手術の必要があります。
本日は、この胃潰瘍の原因の一つであるストレス性胃炎と、予防の話をします。
〇本日のテーマ ストレス性胃炎
〇記事の信頼性
記事を書いている私は、心理学分野で博士号を取得しています。
〇読者への前置き
・精神医学と心理学の二方面から人間関係を困難にする状況をゆっくり解説します。
ストレス性胃炎
ストレスが原因で、胃に炎症・痛みが発症するは、自律神経などへの刺激が、胃の胃酸分泌や運動に影響を与えるからです。
交感神経が優位の状態では、胃酸の分泌や運動は抑制されます。
しかし、強いストレスや長い期間のストレスを原因とする交感神経の興奮は長く続きません。
自律神経のバランスをとろうとして、交感神経の働きが弱まった時に、一時的に副交感神経が優位になり、胃酸の分泌を促進させます。
これが何度も繰り返されると、胃壁が胃酸の刺激に耐えられなくなり、胃壁に炎症が起きて、胃痛が発生します。
ストレ性胃炎 症状
ストレス性胃炎には、急性と慢性があり、どちらも胃の痛みがみられます(痛みが出ない場合もあります)。
例えば、「みぞおちの不快感」「胸やけ」「吐き気」「腹部膨満感」「食欲不振」「(胃から出血した場合は)タール便」「吐血」などがあります。
そのほか、疲労感・肩こり・頭痛・めまいなどの症状も伴うことが多いです。
ストレス自体が、関連疾患として高血圧、脳梗塞、脳出血、虚血性心疾患を誘発します(そこから脳血管性認知症につながることもあります)。
「おや?」と思った時は、病院で検査を受けることが大切です。自分の状態を知っておくことが大切になります(病院になかなかいけない人は、下の検査キットをどうぞ)。病院と精密さは同程度とのことです。
女性用もあります。
おうちでドック(男性用)のご購入はこちらまた、ストレスはうつ病などの精神疾患を招来させます。
ストレス性胃炎 診断
病気は早期発見・早期対応が大切です。自分で「おかしいな?」と感じたら、医師の診察を受けるのがベストです。
特に、吐き気がある、タール便(黒色の便)や、吐血など、さらにみぞおちなどに激しい痛みを感じる場合は、緊急を要する場合が多いのですぐに医師を診察を受けましょう。
また、症状が続く場合も病気が進行している場合があるので注意が必要です。
まず消化器内科や内科を受診し、胃や十二指腸などに異常がないかを調べるのが良いでしょう。
その後、ストレス性の胃炎であれば心療内科を(紹介される等で)受診することあろうかと思います。
ストレス性胃炎 治し方
ストレス性胃炎の治療は、薬物療法と生活習慣の改善が大切になります。
薬として、消化管運動機能改善薬や胃酸分泌抑制薬などが考えられます。
また、心の緊張を和らげる、ストレスを弱めるための抗不安薬などが処方されます。
体の症状が強い時は心療内科、精神的な症状が強い時は精神科を受診するとよいでしょう。
ただ、病院の込み具合から、すぐに予約が取れないことも考えられます。状況に応じて柔軟に病院を選んでいくことをお勧めします。
ストレス胃炎も放っておくと、進行し、重症化することがあります。くれぐれも注意が必要です。
ストレス性胃炎 予防
・自律訓練法
ストレス性胃炎の予防はストレスそのものを和らげることが肝要です。
その一つに「自律訓練法」があります。
この自律訓練法は以前、説明しましたが、自分の体に暗示をかけることで、心身がリラックスして、不安、恐れ、パニックなどが軽減し、心臓病をはじめ、神経性胃炎などにも功を奏します。
一日数分の練習を2・3週間繰り返すだけでリラックスできる方法を身に付けることができます。是非お試しください。
・複式呼吸法等の方法
自律訓練法のほかに、複式呼吸法や、他に意識を向ける方法など、以前説明しました。
また、瞑想などをしたり、好きな趣味を行うことで、α波(アルファ波)という脳波が出てきます。
この脳波が出ることでより、リラックスしたり、脳血流が増大したりします。お試しください。