人間関係がうまくいかない人、その原因と対処方法
人間関係でうまくいかない人は多いと思います。何とかうまくやっていける方法がないのかとか、その人から離れる方法はないのかとか考えてしまいます。
具体的にどのようにやっていけば良いのでしょうか?
こういった疑問にお答えします。
〇 本記事(今週)のテーマ
人間関係のうまくいかない人への対応(境界性人格障害から)
①境界性人格障害の原因とチェック法(本日) ②境界性人格障害 ターゲットにされやすい人(明日) ③境界性人格障害 ブロックの仕方(うまくやっていく方法)(明後日) ④その他(その後)
〇 記事の信頼性
記事を書いている私は、心理学分野で博士号を有しています。30年以上、人の悩みの相談を受けてきました。
〇 読者の皆様への前置き。
人格障害は1回で終わらないので、複数回掲載をします。今日は①の「境界性人格障害のチェック法」です。
この記事を読むことで、「境界性人格障害に陥っている人」または、「その周辺にいる人の最適な行動」までをイメージできるようになると思います。
では、見ていきましょう。
境界性人格障害の原因とチェック法
【原 因】
先週は「見捨てられ不安」についてお話をしました。
乳幼児の世界は「分裂」していました。一人のお母さんも「良いお母さん」と「悪いお母さん」に分かれていました。
また、赤ちゃんは自分とお母さんの区別が分からなく、自分の感情とお母さんの感情は似ていると思っています。これを投影同一視といいました。
乳幼児はやがて、「悪いお母さん」と思っていたのが、「良いお母さん」と同じと分かると、「お母さん申し訳ない」と罪悪感が出てくるのでした。
罪悪感と共に、「悪いワタシをお母さんは見捨てないだろうか」と「見捨てられ不安」を覚えるのでしたね。
これは、お母さんが「見捨てないよ。受け止めて上げるよ」というメッセージを与え続けると乗り越えられるのでした。
受け止められずに、罪悪感を乗り越えられかった幼児は、「見捨てられ不安」を残したまま、また、「分裂」と「投影同一視」の世界にもどってしまうのです。
これが、境界性人格障害の原因でもあります。なので、境界性人格障害には、強い「見捨てられ不安」があります。
【チェック法】(分かりやすいように引用を書き換えています)
次回に続きます。
質問コーナー
Q:上の9つのような症状は、思春期の子供や、ストレスのたまった時に起こりませんか?
A:実際に「境界性人格障害」でなくても、思春期の心が不安定な時や、ストレスが溜まった時になど、上の9つの症状がでます。
そのような状況を「境界例心性」と呼び、一過性のものと捉えます。