昨日は医者選びのポイントを述べました。どのような病気もそうですが、病気になって弱った心に、親身になってくれる医者は、心つよい味方の気がします。
それが、上から目線で言葉を発したり、質問をすると、「俺のやり方が気にくわないのか」という態度は、つらい患者の気持ちをさらにつらい状況においやります。
本日は家族の対応についてお話します。
家族がうつ病になると、家族の心も疲弊します。家族の心を守りながら、どのように患者と接するかのポイントです。
アドラー心理学はライフスタイルについてです。
〇本日のテーマ 1.うつ病 家族 理解 2.アドラー心理学 人間関係 (ライフスタスク)
〇記事の信頼性
記事を書いている私は、心理学分野で博士号を取得しています。
〇読者への前置き
・毎日少しずつ人間関係を壊すことになる原因の心理学を書いています。
・また、心理学の紹介(今はアドラー心理学)の紹介をしています。
うつ病 家族 理解
50歳主婦です。姉(52歳)がうつ病にかかりました。初めは夜中に目が覚めて眠れないという状況から、そのうちに「死にたい」と言うようになりました。
普段は勝気な姉なのですが、姉の夫がそれまで勤めていた会社を辞めて、独立することなってから「眠れない」が始まりました。
みるみる様子が変っていき、「私が悪い。消えてしまいたい」とか、「お金が足りない」と言うことを言います。家計はそんなに困っていないと思いますが。
家族も自殺された困るので、夜も眠れぬ状態になり、精神病院に行くことを決めました。
病院に行って、窮状を医者に訴えましたが、医師はなかなか「うつ病」とは診断してくれませんでした。姉が医者の前では、不思議と元気にハキハキとしゃべるのです。
姉は自分が精神病院に入院させられると恐れていたのでしょう。
そうこうしているうちに、心配していたお父さん(80歳)が脳溢血になり、寝たきりになりました。家族で相談して、再び医者に行って現状を話すと、やっと入院が決まりました。
本人が嫌がっても、強制的に入院させてくれるとのことです。姉は「お願い。入院だけはやめて」と懇願します。家族たちも決心がくじけそうになりましたが、意を決して入院させました。
お姉さんは、早朝覚醒があり、罪業妄想(私が悪い)、貧困妄想(お金がない)が起こっているので、環境の変化によるうつ病の可能性があります。
ただ、お姉さんはうつ病に認定されると、病院に入院させられるので、医者の前ではそうでない話し方をしたのが考えられます。
精神科の病院に入院することに抵抗があるのは、理解はできます。ただ、「死にたい」という言葉や、夜中に眠れないという状況が続く以上は、家族を巻き込むことになります。
お父さんが脳溢血で倒れられたのも、その巻き込まれからの心労かもしれません。
このように家族の負担が大きく、自殺の危険がある場合は、入院をするのがベストです。
入院させることで、家族は「とりあえず病院にいるので安心」という状況になります。
本人がうつ病でつらいことも分かりますが、家族が巻き込まれて、状況が悪くなることも注意しなければなりません。
アドラー心理学 「ライフタスク」
こんなことがありました・・・
最近、仕事が忙しくて、お付き合いをしている彼女に会うことができません。
私のなかでは、この2・3年は結婚よりも仕事が優先している状況です。
ただ、彼女のほうは、結婚が優先しているようで、私と会って、「結婚」の話をそれとなくします。
私は現在33歳なので、彼女(29歳)のほうに35歳ごろに一緒になろうかと言っています。ただ、そうすると、ちょっと泣き顔になります。
その課題「ライフタスク」をアドラーは、「仕事」「交友」「愛」のどれかに入るとしました。
「仕事」は責任を果たす課題、「交友」は人間関係の課題、「愛」は愛情の課題です。
さらに、現代のアドラー心理学は、この3つのほかに、自己と向き合う「セルフタスク」、人間を超えた存在と向き合う「スピリチャルタスク」を付け加えています。
人はこのどれかが課題となって今を生きています。その課題を自覚することが人生の道しるべになります。
上の文面をみると、私の「ライフタスク」は「仕事」であって、彼女のライフタスクは「愛」であるのが分かります。
どこかで、折り合うことが大切になります。どうするか、とりあえず、2人で話し合い、今は仕事でも、最終的に「愛」のタスクになることを確認することが大切です。
また、彼女との愛が、私の仕事を深めることがあることもあります。そのことを話し合うのも大切ですね。