精神医学の面からと、心理学の面から、人間関係を損なう原因と対応を述べています。
今日から、躁うつ病に入って行きます。
後で述べますが、躁うつ病がひどくなると、境界性パーソナリティー障害と同じになっていきます。
知らずに躁うつ病に陥ることあります。注意が必要です。
アドラー心理学は、ライフスタイルです。
〇本日のテーマ 1.躁うつ病 診断基準 2.アドラー心理学 「ライフスタイル」とは
〇記事の信頼性
記事を書いている私は、心理学分野で博士号を取得しています。
〇読者への前置き
・精神医学とと心理学の二方面から人間関係を困難にする状況をゆっくり解説します。
・また、心理学の紹介(今はアドラー心理学)の紹介をしています。
躁うつ病 診断基準 (まず、Ⅰ型)
次のような相談がありました・・・
私の夫なのですが、最近、夜も寝ないで働いています。仕事は、マーケティングの仕事で自営なので、寝ないで働くは良いのですが、気になるのは、一週間ほとんど睡眠をとっていません。
また、やたらと勝ち誇ったようなしゃべり方をして、「いつまでも仕事をし続けられる、俺ってすごいね」と言います。しゃべり続け、聞いているほうが疲れます。
考えも次々と移り変るようで、話についていくこちらが大変です。
衝動買いをしてきて、驚くようにお金を使います。家族からみて、少しおかしいので、病院に行こうとしますが、「俺は異常でない!」と怒ったりします。
この人の夫は、気分の高揚、自尊心の拡大、多弁などがみられることから、躁(そう)うつ病が考えられ、いま躁の状態に陥っているかもしれません。
躁うつ病の診断は難しく、特にⅡ型は、うつ病と見分けがつきにくく、何年も誤ったまま治療がなされることもあります。
この躁うつ病はさらに進むと、ラピッドサイクラー(急性交代型双極性障害)となり、目まぐるしく気分がかわり、場合によって境界性パーソナリティー障害のようになってきます(ただ、様子が似ているだけで、全く別の症状です)。
とりあえず、本日は、Ⅰ型の診断基準(米国精神医学会)を述べます。ただし分かりやすいに様に言い換えます。
気分障害は、進行することもあるので、早めの受診等が必要になります。
アドラー心理学 ライフスタイル
こんな相談がありました・・・
私の周りは仕事熱心な人が多くて、どんどんと昇進していきます。。
それに比べて、私はが昇進しなくて、どうして良いかわかりません。
何か、同僚に差を付けられたようで、何か悲しくなります。
どのように考えたら良いでしょうか?
まず、アドラーのいうライフスタイルについて触れていきましょう。
アドラー心理学は、ライフスタイルとは、「今の自分を理想の自分に近づけること」とします。
そこにたどり着くまで、どのような課題をクリアすれば良いのかが、悩みを解決するカギになります。
このライフスタイルは、「自己概念」「世界像」「自己理想」からなり、次のように考えられています。
この方のライフスタイルを肯定的にするためには、次のように考えたらどうでしょうか?
自己概念をポジティブに変えるためには、次のようなものはどうでしょうか。
・今は自己評価が低いが、実は自分も仕事熱心におこなうことができる
・仕事以外に自分の力を発揮するものがある
世界像をポジティブにとらえるためには、次のようでしょうか。
・周りの人は、チャンスを活かして精一杯頑張っている
自己概念と世界像から自己理想を導くと、次のようでしょうか。
・周りの人と同じように、チャンスを活かして、自分の本来ある能力を発揮していく。
・真有の人と同じように、チャンスを活かして、仕事以外のところで新たな生き方を目指していく。