
昨日はα(アルファ)という脳波が、脳の血流を増大させる話をしました。
α波はリラックスしている時に、脳に現れるものです。
風呂上がり、クーラーのきいた部屋でゆったりしたり、喫茶店で心地よい音楽などを聴いてリラックスしている時など現れます。
脳血流は認知症の予防にもなります。つまり、リラックス状態の時を持つことは認知症の予防につながります。
また、人間の脳はリラックスしている時や、睡眠時にストレスフルな情報を整理します。
本日は、難聴と認知症の関係です。
〇本日のテーマ 認知症と難聴
〇記事の信頼性
記事を書いている私は、心理学分野で博士号を取得しています。
〇読者への前置き
精神医学と心理学の二方面から人間関係を困難にする状況をゆっくり解説します。
難聴と認知症

耳は様々な音を聞き分けて、自分を取り囲む音を認知しています。
耳には、「カクテルパーティ効果」という働きがあります。
パーティがあって、大勢の人がワイワイやっていても、特定の人の声を聞こうと思うと聞こえるという耳の識別機能です。
よく、幼稚園の運動会で、子どもが沢山いるなかでも、母親は我が子の声を聴くことができるのは、この耳の機能のおかげです。
このように耳には、判別機能、認知症機能が備わっています。脳もそれに応じて、活動をします。
ところが、難聴に陥ると、音そのものが聞こえないために、脳の判別、認知機能が働かず、衰えていくことが考えられます。
昨今の研究によると、難聴が関わって、認知症に症状がすすむ人は、全体の5%から10%と言われています。
10%前後とした場合、全体の1割程度なので、結構、確率として高いです。
高齢者の難聴の特徴は、次の通りです。
●高い音から聞こえにくくなる。
●50歳から55歳まではゆっくりと進み、56歳以降は急に悪化しやすい。
●両耳が同時に悪化する。
●騒がしいところで、音を聞き分けることが難しくなってきます。
難聴からの認知症の予防
難聴の1番の対策は、大きな音を聞かないことですが、それ以外にもできることはあります。
以下に列挙しておきます。
ビタミン類やDHAなど
食べる物ですが、ビタミンC、E、B12などのビタミン群が有効とされています。
また、EPAやDHA、a-リノレン酸などのw(オメガ)−3系不飽和脂肪などの抗酸化剤と呼ばれる栄養素が加齢性難聴の進行予防にも有効とされます。
DHAなどを摂るにしても、毎日、青魚を食べるのは、結構つらい選択です。
そこでサプリをご利用ください。以前サプリの選び方をご紹介しました。どうぞ、この青線をクイックして、ご参照ください。
さらに、ウォーキングなどの有酸素運動も有効とされています。
また、喫煙や過度の飲酒なども、加齢性難聴を進行させるとされます。ご注意ください。
補聴器 高齢者
難聴になると、脳に刺激が行かなくなることで、脳の認知症が進むのでした。
そこで、「聞こえが悪くなったなあ」と感じたら、早目の補聴器を利用して、脳に音の刺激を与えてください。
脳は刺激をもらうことで難聴が関わる認知症がかなり緩和されていきます。
また、早期の装着で難聴から回復がある場合があります。