
前回は家庭での躁うつ病の方の接し方を解説しました。
今回は職場での接し方を解説します。
躁うつ病になると、気分が安定しなく、場合によって躁うつ病の人の言葉で職場が凍りつくこともあります。
全員で協力してなんとか乗り切っていきたいです。
アドラ心理学は、「自己主張」です。
〇本日のテーマ
1.躁うつ病 接し方 職場
2.アドラー心理学
記事を書いている私は、心理学分野で博士号を取得しています。
〇読者への前置き
・精神医学とと心理学の二方面から人間関係を困難にする状況をゆっくり解説します。
・また、心理学の紹介(今はアドラー心理学)の紹介をしています。
躁うつ病 接し方 職場

こんなことがありました・・・
私の部下ですが、入社当時、実にエネルギッシュで、やる気満々でした。こちらが心配するほど、夜も寝ずに働きます。
「体を休めなければだめだ」とアドバイスを与えますが、「大丈夫」と言って言うことを聞きませんでした。
職場での口が悪く、時に「周りの先輩たちは仕事が遅い。俺のような即戦力の新人が入社して、会社は助かっているはず」と大声でいったりしまう。
先輩の社員は、かなりむっとしている様子でした。
ところが、ある日、突然出社しなくなり、無断欠勤を繰り返します。どうしたものかと家庭訪問をして、母親に様子を尋ねると、布団の中から出てこないとの話でした。
本人と会うと、全く別人のように生きるエネルギーを感じられず、そのまま病院に連れて行くと、医師から「Ⅱ型の躁うつ病」と診断をされました。
私はうつ病の社員を持ったことがありますが、躁うつ病の社員はありません。どのようにしたら良いでしょうか?
以下のことに気をつけられたらどうでしょうか?
アドラー心理学 人間関係 「自己主張」

アドラーは自己主張の仕方について、理性的に伝える必要があると述べます。
ついつい感情的になって、こちらの感情(怒りや悲しみなどの)気持ちを、正当な主張とならないように気をつけることの大切さを述べます。
伝える内容に、感情という衣(洋服)を着せたくなりますが、それを行うと効果的に物事が伝わらないことも多いです。
例えば、高圧的な言い方、断定的な言い方は、相手の自己決定権を壊してしまうことになる場合があります。
また、相手に「○○をお願い」という依頼する話し方は、相手の権利を認めながら、時に相手に対する責任を取ってしまう可能性があります。
そんなことはわかっていると言われそうですが、実は、これは自分の子供などの人間形成を損なうことがあります。
高圧的、命令的、断定的に常日頃から、子供に接すると、場合によっては子供が自分で何も決められない人格になることもあります(むろん、違う場合もあります)。
また、会社で高圧的な上司がいる場合も、部下たちは自分の考えで動けなくなる可能性があります。
相手の状況を考えながら、感情で断定的な話し方を避け、効果的に伝わる方法を考えることが必要です。これはわかっているようで、なかなか難しいことです。
ターボん について
博士(心理学)、公認心理士、臨床心理士
カウンセリングを通して、さまざまな人の悩みの解決にかかわってきました。ブログを通して、様々な心理学の事象に答えていければと思っています。
申し訳ございませんが、時間の関係上、多数の人からのコメントに返答できないので、コメントができないようになっています。よろしくお願いします。