人間関係に疲れた時41                                       トラウマとは  /アドラー心理学 人間関係 怒りの原因

人間関係がうまくいかない原因とを精神医学と心理学の面からお話をしています。

これまで、人格障害、うつ病等をお話してきました。本日からトラウマのお話をします。

心が傷付くことに、生きている上で出会うと思います。

それが、順当に処理されて、傷つき体験が忘れられれば良いのですが、忘れられないとそれがトラウマとして心に残って、さらに心を苦しくさせます。
本日はトラウマの原因と症状、アドラー心理学は怒りの原因です。

〇本日のテーマ
1.トラウマとは 原因と症状
2.アドラー心理学 人間関係 「笑い」 

〇記事の信頼性

記事を書いている私は、心理学分野で博士号を取得しています。

〇読者への前置き
・精神医学とと心理学の二方面から人間関係を困難にする状況をゆっくり解説します。
・また、心理学の紹介(今はアドラー心理学)の紹介をしています。

トラウマ PTSD 原因

こんな話がありました・・・

35歳女性です。とても好きな人がいました。
心の波長があい、いつも一緒にいると安心できて、幸せになれると思いました。準備が整ったら、結婚をして、幸せな夫婦生活を送ろうと考えていました。

ところが、ある日突然、その好きな人から別れを告げられました。理由は、他の女性が好きになったからとのことでした。私は涙に暮れ、生きる気力さえ失いそうでした。

私は落ち込んで、半年ほどでやっと心を取り戻すことができました。しかし、回復したと思っても、時折、別れを告げられたことを思い出してしまいます。

その思い出は、まるで「今、別れを告げられた」ごとく、生々しく感じます。

【PTSDの原因】
ここではトラウマではなく、PTSD(心的外傷後ストレス障害)と表現します。

PTSDは、
・命が脅かされるような出来事で、激しい精神的苦痛が長期間続きます。
・その出来事は一般的に、恐怖、無力、戦慄(せいりつ)を起こすものです。
・戦闘や性暴力、自然災害、人災が原因となることが多いですが、「圧倒的で、生命を脅かすあらゆる体験が原因」となります。

上の事例の女性は、「自分の命を懸けた恋愛が破れたことにより、PTSDの体験」となったと思います。別に戦闘体験でなくとも、激しい苦痛を受けると陥ります。

【PTSDの症状】

その発症は、

①直接自分が体験することで発症する。
②他人に起こったのを見たこと(間接体験)で発症する。
③近親者や、親しい友達が亡くなったこと、危うく亡くなりそうになったことを耳にして発症する。
④PTSDの不快な経験に繰り返し曝(さら)される経験をする者(例えば、戦場で遺体を収集する者、児童虐待の話を繰り返し聞く者など)が発症をする。

【PTSDの症状】

PTSDの症状は、次のようになります。

①侵入症状(再体験)
トラウマとなる出来事を、何度も思い出したり、過去のものでなく、それが実際におこっているかのように感じ、行動をしたりします。
②回避症状
心に傷を負った人、物、場所、その時の思考、感情を避けたりするようになります。
③考えることや気分が否定的になる
自分の周りの物事を否定的に見たり、否定的な感情を持続的に体験をしたりします。また、つらい目にあった重要な部分を思い出せなかったりします。
④過覚醒症状
 入眠や睡眠困難、集中困難、さらに自己破壊的な行動、激しい怒ったりします。

 

これらの症状が1カ月以上続くことが必要ですが、3日から1カ月以内の時は、急性ストレス反応(ASD)と呼ばれています。

急性ストレス反応を発症して、しばらく経ってからPTSDを発症することもあります。

 

アドラー心理学 人間関係 「笑い」

こんな相談がありました・・・

私はある職業に就きたくて、ずっと何年も努力をしてきました。なんども挑戦をしてきましたが、どうしても、その職業に就けません。

どうすれば良いのか、このまま諦めて次の道に進もうと思うこともありますが、やはり、しばらくは挑戦したいともいます。

心が折れそうになった時の対応を教えてください。

勇気づけの所で述べましたが、まず、過去のことをいったん考えることをやめて、未来に向ける目的志向が大切になってきます。

過去のつらい思いがあるかも知れませんが、とりあえず、現時点で「その職業に就くために、現実を見て自分が今できること」を考えることが大切です。

その上で、自分の周りに笑顔を多く作るようにするとアドラー心理学は唱えます。

まず自分が笑顔になることを心がけること。その職業に就くために、小さな目標を達成して、「よし。このスモールステップは完了した」と笑顔になります。

まわりの人も笑顔にする。ちょっとしたユーモアを出す言葉を言ったり、相手と自分が和やかになることを考えても良いでしょう。

これらの事で、少しずつ勇気づけできてくると考えます。

 

 

 

 

 

 

 

ターボん について

博士(心理学)、公認心理士、臨床心理士 カウンセリングを通して、さまざまな人の悩みの解決にかかわってきました。ブログを通して、様々な心理学の事象に答えていければと思っています。 申し訳ございませんが、時間の関係上、多数の人からのコメントに返答できないので、コメントができないようになっています。よろしくお願いします。
カテゴリー: 未分類 パーマリンク