人間関係に疲れた時22 回避性パーソナリティ障害(3)対応 軽減                            /アドラー心理学 /アルツハイマー型認知症

人間関係を壊す要素はいろいろとあります。また、うまくいかない人間関係から罹(かか)る

現在パーソナリティ障害を解説していますが、パーソナリティ障害のほか、うつ病やパニック障害等も人間関係から発症したり、逆に発症して人間関係を壊す場合もあります。

アドラーも「全ての悩みは人間関係の悩み」と述べているとおり、心の悩みは、ほとんどが人間関係の悩みつながっていきます。

地道にゆっくりと解説してきます。

〇本日のテーマ

1.回避性パーソナリティ障害 対応
  ・一昨日が特徴・昨日が原因  ・本日が対応と軽減の方法をお話します。
2.アドラーの生涯②・幸福になる考え方
         ・アドラーの生涯が終わった後に、アドラー心理学の理論を説明します。
3.認知症は本日休みます。

〇記事の信頼性
記事を書いている私は、心理学分野で博士号を取得しています。

〇読者への前置き
・毎日少しずつ人間関係を壊すことになる原因の心理学を書いています。
・また、心理学の紹介(今はアドラー心理学)の紹介をしています。
・さらに、社会的に需要の高い分野の記事(今は認知症)の紹介をしています。

回避性パーソナリティ障害の対応・軽減

【対応の前提として】

太平洋戦争の時に、ルース・ベネディクトという米国の文化人類学者が、著書『菊と刀』において、日本を恥の文化としました。

つまり、日本の文化は積極的に出ることなく、控えめに行動することを受け入れる所があります。

この回避性パーソナリティ障害は日本の文化にマッチすることから、症状が悪化しているのに気づかないことがあるので注意が必要です。

対応に当たっては、無理に積極的な行動を促すのではなく、本人の意思を尊重して、自分の意思で積極的に対人関係に関わっていけるようにすることが大切です。

回避性パーソナリティ障害の人は、回復しているように見えても
無理をしてストレスをため込んでいる場合があります。

症状が進むと社交不安障害を発症する場合があります。

【対応と軽減の仕方】

まず、本人ができる小さなことから実行をすることが大切になります。実行ができたら、自信につながっていきます。

対人関係で緊張や不安がある場合は、事前に練習をしましょう。緊張をあまり感じない人を相手に予行練習をすることです。会話を予想して受け答えを練習するのも良いでしょう。

また、回避性パーソナリティ障害の人が思っているほど、他人の評価は重要でないことを知るのも大切です。自分が思っている評価が正しいかを話し合うことも良いでしょう。

また、ゆがんだ自己像に気が付くのも大切です。自分の何に傷付くことを恐れているかを考えたり話し合ったりするのも一つの方法です。

例えば、ひどい失恋をして、異性とのお付き合いを回避する場合、自分が「恋愛による傷付かない自分を理想としていること」が分かります。

その理想が正しいのか、また、それが幸せなのかをゆっくりと考え、話し合ってもよいですね。ただ、ゆっくりと慌てずに行うことが大切です。

他に、親からの叱責やいじめられ体験があってトラウマの様になっている場合があります。

傷付き体験がトラウマの様になっている場合、EMDRが有効です。眼球を左右に動かすと、トラウマが消えるという療法です。病院などで施術をうけることができます。
↓ ご参考に
EMDR治療者リスト | 日本EMDR学会

また、NLPの「急速な恐怖症の治療」があります。やり方は追って、説明をします。

〇 アドラー心理学とは 5(アドラーの生涯)

【アドラーの生涯の続き】

(昨日の続きです・・・)
アドラーは、1932年にロングアイランド医科大学の医学心理学招聘(しょうへい)教授に任命され、教鞭をとります。また、大学に付属していた教育診療所の指導も同時に行い、「人生意味の心理学」を著します。

1934年にオーストリアで、オーストロファシズム政権が樹立されると、家族と共にアメリカに移住します。ただ、結婚をしてモスクワにいる長女のヴァレンタインと音信不通になり、手を尽くしたが見つからなかったとされます。

〔ヴァレンタインは夫ともに、トロツキスト(マルクス主義・共産主義革命理論派)の嫌疑をかけられて、強制収容所送りになり1942年に死亡しています。〕

アドラーは1937年に、ヨーロッパ講演旅行の先、スコットランドで死蔵発作のため死亡をしました。


【人生意味の心理学・・劣等感について】

人間は誰でも優れた存在になりたいと思っています。これをアドラーは「優越性の追求」と呼びました。

人間は本来無力存在であり、そこから抜け出して高い存在になりたいと思います。ところが、うまくいかずに、人間は「劣等感」を持つに至るとします。

この「劣等感」が人間を動かす根源的なエネルギーとなるとします。この「劣等感」を克服しようとすることが個人ばかりでなく、人類の進歩につながっているとします。

3日前に説明しましたが、劣等感は①劣等感、②劣等コンプレックス、③器官劣等生 と分類されます。

明日から、アドラー心理学の理論を一つ一つ解説していきます。

ターボん について

博士(心理学)、公認心理士、臨床心理士 カウンセリングを通して、さまざまな人の悩みの解決にかかわってきました。ブログを通して、様々な心理学の事象に答えていければと思っています。 申し訳ございませんが、時間の関係上、多数の人からのコメントに返答できないので、コメントができないようになっています。よろしくお願いします。
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