人間関係に疲れた時24 妄想性パーソナリティ障害 原因                     /アドラー心理学 

こんな困ったことがありました・・・

まず事例から。

A子さんの旦那さんがある時に、「お前(A子)は浮気をしているだろう?」と言いだします。もちろんA子さんは浮気などしてません。

A子さんが理由を聞くと、「この前の日曜日、一人で町に出かけたな? 男と逢っていたのだろう?」と言います。

確かにこの前、一人で町に買い物に行きましたが、それは子供の洋服を買いにいっただけ。

なぜ、夫はこんなことを突然言い出すのでしょうか? 原因は何でしょうか?


昨日、妄想性パーソナリティ障害の特徴と、そのチェックリストを解説しました。

今日は原因を解説します(明日は対応方法と支援(治療)を解説します。

また、アドラー心理学は昨日に引き続き「重要な考え」を解説します。
人間関係の改善にお役立てください。
認知症は本日お休みします。

〇本日のテーマ

1.妄想性パーソナリティ障害 原因
2.アドラー心理学とは 「勇気づけ」

〇記事の信頼性
記事を書いている私は、心理学分野で博士号を取得しています。

〇読者への前置き
・毎日少しずつ人間関係を壊すことになる原因の心理学を書いています。
・また、心理学の紹介(今はアドラー心理学)の紹介をしています。
・さらに、社会的に需要の高い分野の記事(今は認知症)の紹介をしています。

妄想性パーソナリティ障害  原因
【他人と信頼関係を結べなかった育ち】

妄想性パーソナリティ障害が酷くなると、妙な疑いを懸けられたり、疑いが高じて暴力を振るわれたりすることが起こってきます。

それでは、妄想性パーソナリティ障害の原因はどのようなものでしょうか?

よく指摘されていることが、成育された家庭が、本人の失敗を許さなかったり、間違いを責められる雰囲気があったと言われています。

つまり、厳しい親、兄弟、周囲の大人に信頼関係を築けなかったことが挙げられます。

また、親や周囲の人がだまされて苦しむ姿を見ることも、相手を疑うパーソナリティの形成のきっかけになったりします。

また、誰かに裏切られることが続いたりした場合や、大きなストレスが懸かり、心や体が疲れて切ったときも発症のきっかけになることもあります。

人間は時に他人に裏切られて、時に自暴自棄になったりして、他人を疑う時がありますが、大抵は時が過ぎれば回復します。

しかし、妄想性パーソナリティ障害の人は、一時的なものではありません。

【妄想性パーソナリティ障害の人の悪循環】

妄想性パーソナリティ障害の人は次のような悪循環をたどると言われています。

①妄想性パーソナリティ障害の人がストレスなどにさらされると、「誰も信じない」「他人は自分をだます」などと思う。

②それらの思いが、人間関係を圧迫し、妄想性パーソナリティ障害の人を孤立します。

③孤立化すると、さらに、妄想が強くなり、症状が悪化します。

・幼児期や青年期に、「おや? 被害妄想?」と思うような言動が多くなる。

・妄想型統合失調症を発症することがある。

気を付ける必要があります。

アドラー心理学とは 「勇気づけ」について

昨日、アドラー心理学の最終目的は「共同体感覚」を構築することと述べました。
「自分は共同体の一員であり、共同体は自分のために働いてくれ、自分は共同体のために役立てる」という感覚が人に幸福をもたらします。

この「共同体感覚」を養うための方法として「勇気づけ」という技法があります。

「勇気づけ」というのは、「自分の力で」「仲間と助け合い」「困難を克服する活力を呼び起こすこと」です。

注意をすることは、この「勇気づけ」をするために、「褒める」「激励」をすることはしません。アドラーは「褒める」「激励」は勇気づけではないと言います。

あるプロジェクトを上司から任されて、上司が「君は能力が高い。やればできる」という言葉は相手を勇気づけていません。

この上司の言葉はどこか、部下を支配したいとの心があります。

それよりも、「ちょっと手伝ってくれたまえ」と呼んで、ともに作業をする場合は、仲間と共に助け合って生きて行くことになります。

これが相手の活力や能力を生むきっかけになるのです。

 

 

 

 

 

 

ターボん について

博士(心理学)、公認心理士、臨床心理士 カウンセリングを通して、さまざまな人の悩みの解決にかかわってきました。ブログを通して、様々な心理学の事象に答えていければと思っています。 申し訳ございませんが、時間の関係上、多数の人からのコメントに返答できないので、コメントができないようになっています。よろしくお願いします。
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