人間関係に疲れた時29 今日の2つの悩み・解決法                           /うつ病 回復期 /アドラー心理学

こんな困ったことがありました・・・

家族の一人がうつ病になりました。まったく動けなくなったあと、少しずつ回復してきたのですが、どうも一進一退で、良くなったり悪くなったりします。

悪くなる時は、「自分が今さら会社に戻っても、価値がない人間になっているし、みんなの笑いものになるだけ」などとマイナスのことを言います。また、焦りを感じてイライラとしたり怒ったりします。

良くなった時に、一気に治るかも知れないと思い、「もう少し、頑張ろう」と励ましました。私としては早く治ってほしかったのですが、その日の夜、ベランダから飛び降りようとして、みんなで食い止めました。

どうしたら良いのでしょうか?


毎日、少しずつ「困ったこと」を具体例にして話しています。

少しずつ記事を読んでいくと、原因と対応が可能と考えます。

うつ病は、初期から極期までを話してきました。今日は、回復期についてです。
回復期は、いろいろな意味で、患者にとって精神的、肉体的に危険なじきであります。

また、アドラー心理学は、五大理論のうちの「認知」についてです。

〇本日のテーマ
以下の事を説明しながら、よく起こりそうな人間関係の2つの悩みについての解決法を載せておきます。

1.うつ病  回復期
2.アドラー心理学 「認知論」について

〇記事の信頼性
記事を書いている私は、心理学分野で博士号を取得しています。

〇読者への前置き
・毎日少しずつ人間関係を壊すことになる原因の心理学を書いています。
・また、心理学の紹介(今はアドラー心理学)の紹介をしています。

うつ病 回復期 について
回復期は、精神のエネルギーが底の状態から、ゆっくりと回復していく時期です。

ただ、順調にスッと回復していくわけでなく、良くなったり、悪くなったりしながらを繰り返しながら、回復していきます

回復期にありながら、悪くなる時は心と体のバランスを崩して、焦りが出たり、イライラから怒りが出たりします。感情の起伏がとても激しくなります

食欲も出て、少しずつ眠れるようになってきます。
人によってですが、なぜか他人と心を打ちとけずに、他人の意見を聞かないことがあります。

気を付けなければいけないことは、極期(エネルギーが最低の時)は、心身ともに動けない状態が続いて、死にたくても実行できない状況でした。

ところが、回復期にある場合は、死にたい思いを実行するエネルギーがあるので、自殺の危険が伴います

この時期に「頑張れ」と励ますことは、イライラしている精神状態を追い詰めることになります。否定的な感情が渦巻いているところに「頑張れない。どうしょう」という気持ちが起こります。

この回復期の時は、細心の注意が必要になります。引き続き休養が必要です。

【病院選びのコツ】

精神科、心療内科を選ぶことになると思いますが、注意は「神経内科」という名称の病院を選ないようにしてください。

「神経内科」というのは、脳梗塞やパーキンソン症状などの器質的な(いうなれば機械としての脳の)病気を扱います。

精神科、心療内科の他に、「神経科」や「精神神経科」「神経精神科」という名称を用いている病院もあります。

一度うつ病と診察を受けると、やや頻繁に病院行くことが考えられますので、通いやすい病院やクリニックを選ぶことが大切です。

最近は何カ月待ちの病院もあるので注意が必要です。探すと意外に、近い日にちに予約を入れられるところがあります。

ただ、緊急を要する場合、臆せずに救急車を呼びましょう。調子の良い時から複数の病院やクリニックを調べておくのが良いでしょう。

アドラー心理学 「認知論」

こんな困ったことがありました・・・

部下に会社を辞めると突然言い出した者がいます。
理由を聞くと、「自分の人格を否定される」と言います。

「誰がそんな酷いことをいうのか?」と尋ねると、管理職も含めた、会社全体と言います。

私は耳を疑います。(あってはならないのですが)同僚の数人から嫌がらせや嫌味を受けることがあっても、管理職まで(それも全員が)嫌がらせを行っているとは思えません。

不審に思ったので、どのような嫌がらせを言われているか聞くと、「お前など価値がない」とか「何の役にもたたない」と言います。

驚いて、「そんなひどいことを言ったのか?」と念を押すように尋ねると、「言葉では言わないが、態度でわかる」と言います。

「言葉を聴かずに態度でわかる」とは、どう考えても認識を間違えているとしか思いようがありません。なぜこのように事実を曲げて考えるのでしょうか?

人間はある事柄に接した時に、その事柄を「自分の見たい(聞きたい)ようにしか見ない(聞かない)」という特質があります。

逆に言うと、客観的にものを見ることはあまりないと言えます。

その中で、ベーシック・ミスティクスに気づくことが大切です。
これらの間違った考えのパターンは、変えられるとアドラーは述べます。

【ベーシック・ミスティクス】

①決めつけ
ネガティブな思考に捉われていると、「自分はだめだ」など、決めつけることをします。

②誇 張
1回(少ない数)叱られただけで、叱られただけで、「自分は馬鹿にされている」などと誇張して現実を捉えます。

③過度の一般化

意見が否定された場合、「自分は全くの価値がない」と思って、一つの否定が、全ての否定のように思ってしまいます。

④誤った価値観

「自分は価値がない」という思いは、「自分が生きて行く場所がない」などと、間違った判断や価値観を生みます。

自分が誤った捉え方は何に当たるのか、知ることが大切で、本当にそうかと自問してみると良いと思います。また、友人に尋ねるのも良いでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ターボん について

博士(心理学)、公認心理士、臨床心理士 カウンセリングを通して、さまざまな人の悩みの解決にかかわってきました。ブログを通して、様々な心理学の事象に答えていければと思っています。 申し訳ございませんが、時間の関係上、多数の人からのコメントに返答できないので、コメントができないようになっています。よろしくお願いします。
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