人間関係の心理学NO.12 唇による心の傷2

唇は赤ちゃんにとって愛情のやり取りの重要なところ

赤ちゃんがお母さんから愛情を感じる最大の時は、授乳の時です。

授乳をされながら、赤ちゃんはお母さんの顔を見てうっとりとします。お母さんもニコニコして赤ちゃんにほほえみます。

赤ちゃんにとって唇は愛情の出し入れをする場所です。

 

前期唇期(妄想・分裂ポジション)は心を形成する重要な時期

赤ちゃんが唇で愛情のやり取りをするやり方は、前期(生まれたばかりの時)、後期(生まれて少し経った時)で分かれます。

前期は「妄想・分裂ポジション」と呼び、後期は「抑うつポジション」と言うのですが、難しいので前期唇期(くちびるき)、後期唇期と呼ぶことにします。

前期唇期は、心の中に「がまん」とか「感謝」の芽が生まれてくる時期です。また、心が「全体として一つのもの」として機能していきます。

成長した後の対人関係や、円満な心の状態を作るためには、この時期の過ごし方が重要になってきます。

生まれたての赤ちゃんの目には世界がバラバラに見える

では、この前期唇期では、赤ちゃんは自分の周りの世界をどのように見ているでしょうか? 驚くかも知れませんが、赤ちゃんの目には、世界がバラバラに見ているのです。

バラバラ? どういうこと? と思うかも知れません。簡単に言うと、一人のお母さんでも、一人のお母さんと認識せずに、お母さんの手、お母さんの目、お母さんの口はお母さんとは別のものと認識します。

自分の周りの世界がバラバラで統一されていない。この状況が赤ちゃんの見える世界です。この前期唇期に強いストレスを受けると、世界がバラバラのまま成長します。

よく、サスペンス映画で、犯人を追い詰めると、犯人の部屋に写真がバラバラと貼ってあるシーンを見ます。

バラバラ張ってある写真は統一感がなく、雑然としています。その犯人は前期唇期に何らかの問題があったかもしれません(無論、全てに当てはまるわけではありません)。

次回に続きます。

 

            質問コーナー

Q:アルコール依存症の見分け方を教えてください。

A : アルコール依存症には、精神依存と身体依存があります。

精神依存は、アルコールを止めることに抑制が効かない。つまり自分の意思では止められない状況になってきます。場合によっては、1日の大半を飲酒に費やしたり、娯楽は飲酒以外がなかったります。

身体依存は、酒を止めると手が震えるなど禁断症状(離脱症状)が現れます。場合によっては、幻覚(例えば虫の徘徊など)が見られます。薬物摂取と似ています。酒の量が増えて抑えられません。

アルコール依存者は、得てして自分がアルコール依存症であることを認めたくない傾向にあるので、医師などからしっかりと、アルコール依存症であることを告げることが必要になります。

ターボん について

博士(心理学)、公認心理士、臨床心理士 カウンセリングを通して、さまざまな人の悩みの解決にかかわってきました。ブログを通して、様々な心理学の事象に答えていければと思っています。 申し訳ございませんが、時間の関係上、多数の人からのコメントに返答できないので、コメントができないようになっています。よろしくお願いします。
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