介護疲れ

昨日は老人ホームの話をしました

一口に老人ホームと言っても、種類が多く、複雑です。
名前は「老人ホーム」とされていますが、実際は「自宅」と扱いになるところも存在します。

料金は様々であり、介護者の介護度や認知症に陥っていないかを考えながら決めることになります。

資金不足に陥らないように、親族との話し合いをしながら慎重に進めていくことが大切です。

本日は、介護疲れについてです。特老老介護も含めて、お話をします。

〇本日のテーマ 介護疲れ

〇記事の信頼性
記事を書いている私は、心理学分野で博士号を取得しています。

読者への前置き
精神医学と心理学の二方面から人間関係を困難にする状況をゆっくり解説します。 

介護疲れについて

介護をするときに、介護者の身体や心の負担は相当に重いものがあります。時に介護者がうつ病を発症することもあります。

特に認知症に落ちった人の介護は負担が大きく、時に自分だけの力ではどうにもならないことがあります。

大切なことはストレスをためずに、負担が蓄積をしていかないことが大切です。
また、高齢者が高齢者を介護する、いわゆる「老老介護」の場合は、高齢者が老年期うつ病を発症する可能性もあります。

老年期うつ病の場合は、一般のうつ病よりも症状が出にくいこともあります。いわゆるうつ病の症状がそろっていないことがります。一般の場合は下記の通りです。

また、高齢者のうつ病は、認知症と間違われることもあるので注意が必要です。

うつ病の症状(一般)

食欲の減退、また逆に増加がみられること
眠れない、または逆に眠り過ぎてしまうこと
気力低下と、全てがめんどくさく、億劫に感じる。
興味が喪失して、楽しいことがない。
自分は無価値と考えてしまう。
罪悪感が湧いてきて、自分のことを責めてしまう。
考えがまとまらず、集中力と思考力が持続しない>
記憶の衰え、理解力の衰えをかんじる。
自殺を考えたり、死ぬことを考える。
体調不調、めまい、頭痛、肩こり、吐き気、しびれ、下痢、便秘になりやい。

当てはまるときは、医師の診断をうけてみましよう。早期の対応が大切です。

介護 分担

抱え込まず、他の家族と相談をするなり、地域包括支援センター、医師、介護士、看護師、ケアマネージャーなど、周囲の方と協力し、環境を改善してください。

家族との分担、訪問介護デイサービスも視野にいれましよう。

介護をすることは大切ですが、自分を大切にすることも大切です。

また、デイサービスやショートステイなどを家族の休息のために利用するのも良いでしょう(このようなやり方を「レスパイト」と言います)。

レスパイトを目的とした利用は、地域包括支援センターで相談してみてください。
介護から離れて、自分を取り戻す場所を確保することも大切です。

また、自分の悩みをいろいろと話せる友人や、時にカウンセラーを尋ねて、自分の思いをいろいろと話すのも良いかもしれません。

質の良い睡眠

認知症に陥った人の中には、昼夜が逆転することがあります。
介護をしている人も併せて起きていないなければならないことから、辛い思いをします。

睡眠不足は、体力、気力の両方を奪っていきます。また、介護をする人が日中仕事を持っている場合などは、仕事にも影響をします。

医師の指導の下、薬の使用を視野にいれて改善策を検討する一方で、施設に入所も考えることも視野に入れてみましょう。

いずれにしても、1日7時間前後の眠りは確保したいものです。

介護 ストレス

ストレスについては以前、説明しました
頭痛、腹痛、腰痛、眼精疲労、便秘、下痢、動悸、息苦しさを覚えたり、のぼせたり、めまいを感じたり、いつも感じる辛さ以上の強い辛さを感じます。

また、異常な発汗、喉のつまり、手の震え、手足の冷え、排尿の異常など、普段出ることのない症状が出たります。

さらに、精神的には、イライラ、何度も確認をするなどの強迫的な症状が現れたり、何でもないことに涙が出たり、不眠(または、早朝に目が覚める)、生き苦しさ、集中して考えられない等が現れます。

これ以外の思ってもいない症状がでることもあります。
自律神経が乱れたり、脳梗塞脳出血心疾患など、内臓の疾患につながる場合もあります。

長期的にストレスが多くかかっている時は、自分の健康診断をより把握する必要があります。

介護 薬管理

認知症に陥った人が薬の服用をイヤがる場合があります。また、逆に、薬を飲んだのに、また飲もうとすることもあります。

認知症に陥った人との言い合いや、納得させることに疲れ果てる場合が多々あります。
そのような場合は、多くの薬を一つの袋にまとめて(一包にして)、飲む日時を書いておくことです。

それにより、飲み忘れや、二度飲みを防止することができます。
日時を認知症の人と一緒に確認をしながら飲むが良いでしょう。

一包にするなどは、医師と相談をしてみると良いでしょう。また、最近は、認知症の進行を遅らせる貼り薬(例えば、「リバスチグミン」など)があります。

また、医師の指示で薬剤師が自宅に来て、服薬を考えてもらえる「訪問薬剤管理指導」などがあります。いろいろと相談をして、負担を減らしましょう。

また、市販のお薬カレンダーなどを利用して、薬を管理する方法もあります。いろいろと試すのも打開の方策です。

また、介護疲れを感じる事例はこちらですこちらも事例です

介護 手抜き 技

介護をしっかりとやらねばならいとの責任感が強すぎると、逆にそれがプレッシャーになってしまうこともあります。

上記したように、家族やヘルパー、さらには外部の機関に「この日は休みたい。自分のために使いたい。よろしく」と頼むのも良いでしょう。

活用できるものは出来るだけ活用して、自分が生き生きと生活を送れることが大切です。

それは「恥」でも、「罪(罪悪感)」でもありません。よりよく自分が生きていけることは、認知症に陥った人も生き生きと生きていけることに繋がっていきます。

介護をする人が、うまくいきれなくなると、それが結局は、介護を受ける人がより良く生きられなくなることに繋がっていきます。

みんなで支援がとても大切です。

 

ターボん について

博士(心理学)、公認心理士、臨床心理士 カウンセリングを通して、さまざまな人の悩みの解決にかかわってきました。ブログを通して、様々な心理学の事象に答えていければと思っています。 申し訳ございませんが、時間の関係上、多数の人からのコメントに返答できないので、コメントができないようになっています。よろしくお願いします。
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