強迫性障害の支援2 /ポジティブシンキング 集中力の高め方

昨日、強迫神経症の支援について、「本人が強迫症状を治すという意志」が必要と述べました。実際に、この本人の意思がなければ、強迫神経症から、支援する人に暴言や暴力を振うことがあります。

それでは、本人が「治したい」という気持ちを持つためにはどうしたらよろしいでしょうか? また、支援(治療)に当たって、どのような準備をすればよいでしょうか?

本日は、これらの話をしていきます。
また、ポジティブシンキングは集中力を高める方法を述べていきます。

〇本日のテーマ       
1.強迫性障害の支援  治る動機づけと準備
2.ポジティブシンキング  集中力を高める方法

〇記事の信頼性
記事を書いている私は、心理学分野で博士号を取得しています。

〇読者への前置き
・精神医学と心理学の二方面から人間関係を困難にする状況をゆっくり解説します。
・心理学は、ポジティブシンキング(プラス思考)の方法を述べています。

青い下線は、過去の記事にリンクします。詳しく知りたい人はクイックしてください。

強迫性障害の支援 治る動機付けと準備

どの症状もそうですが、自分が「治りたい。何とかしたい」という思いが大切になってきます。

特に、暴露反応法などは、その症状を起こす状況に自分が晒される(曝す)ことが必要になってくるので、本人の治す意思がないと、支援から逃れたり、強迫行為を繰り返したりします。

【治すための動機づけ】
一例ですが、次の順に尋ねると良いかもしれません。

1.比較してどちらが大事か考える
例えば、縁起強迫に陥って、神様に祈らなければ会社(学校)に言う途中で事故に遭う感じがします。家の神棚に向かって祈ります。
だんだんと昂じて、縁起の良い数字8回祈らなければならないと思います。

8回目に祈りの声が小さかったので、もう一度初めからやり直します。そうこうしているうちに、祈りの途中で他のことを考えたので、もう一度やり直します。

そのうちに会社に遅刻をしまいます。

このような状況の時に、「会社に遅刻をするのと、祈りはどちらが大切?と聞きます。また、「一回だけ祈り、事故が起こらないのと、何回も祈っても事故が起こらないのとどちらが良い?」と聞きます。

理性で考えて、どちらが自分にとって都合が良いことを選ばせます。
もし、それで怒り出すようなことがあったら、「協力者がいて、祈りが少なく済むようになるのと、誰も協力せずに、このまま何回も祈らなければいけない、のどちらが良い」と聞きます。自分が楽に生きられるほうを選択するように提示します。

2.どれだけ楽に生きられるかの理解
比較をさせて、合理的に生きられることを選択をさせ、「どれだけ楽に生きられるか」を話し合います。本人が強迫症状をイヤだと思う気持ちが出てきたら、支援をすることを申し出ます。

3.強迫症状をなくしたいとの思いの喚起
できれば、「強迫症状をなくしたい」という気持ちまで引き出せれば良いでしょう。
医師や心理士などの専門家に相談をするのが良いのですが、それができない時は、家族など、理解者との話し合いが大切です。

【支援のための準備】
暴露反応妨害法を効率よく行うに当たって、次の準備をしておくと良いでしょう。

1.聖域度の事前チェック
不潔症状のなど強迫性症状の時は、守りたい「聖域」があります。いったい自分は何を守りたいのか、聖域を事前チェックをしておくと良いでしょう。

もしかしたら、上記した縁起強迫であれば、「事故を起こしたくない=家庭の平和を守りたい」かも知れません。そのために「神棚」であったり「仏壇」であったり、時に人形であったり、いろいろなものを聖域にして、祈ります。

一番大切な聖域を100として、それから見て、次に大切なものはどのくらいか、書き出してみるのも良いでしょう。例えば、
1 神棚(の聖域度)  100
2 仏壇(の聖域度)   95
3 大切にしている人形  60
4 玄関のお札      50
5 車のお守り      30

それから、一番の聖域度が少ないものから、拝まずに頑張ってみます(ここでは「車のお守り」に拝まない)。それができたら、次に聖域度が少ないもの(ここでは「玄関のお札」に拝まない)とクリアしてしてきましょう。

可能であれば、いきなり一番聖域度が高い物から取り掛かっても良いですが、それが不可能な時は低い順に行うと良いでしょう。

同様に、不潔恐怖の場合は、
1 寝床の聖域度 100
2 下着の聖域度  85 ・・・とやって行けばよいでしょう。

2.どのような行動をとりたいのか、変わりたいのかを明確に
暴露反応妨害法により、自分の症状が治まってきた場合、どのように行動をとりたいのか、どのように変わりたいのを、紙に書いて、より目標を明確にすると良いでしょう。

特に暴露反応妨害法は、ストレスに曝されることになるので、より目標を明確にしておくことが大切と考えます。

3.集団でおこなう。うまくいかない時の予防線を張る
昨日のべましたが、OCNなどを利用したり、仲間と一緒に励まし合いながら、努力をすると長続きをします。

また、うまくいかない場合は、うつ病を発症したりしやすくなります。
その場合を考えて対策をとるのが良いでしょう→例えば、うつ状態を抑えるサプリなどの利用などが考えられます。効果がないと返金制度があります → ヒキウツ笑顔

ポジティブシンキング 「集中力の高め方」

学校で成績が良かったり、会社で勤務の成績がよかったりするのは、さまざまな要素が絡んできますが、「集中力が高い」ことは重要な要素であります。
そのためには、「感情を整える」「褒美(ほうび)を与える」「環境づくり」「作業のコントロール化」を図る方法があります。

1.感情を整える
肯定的な感情を自分の中に持つことです。
特に怒りや、不安に駆られるときは、集中力はあまり発揮できません。
また、物事を悲観的に考えないようにすることが必要です。

ハーバード大学で教鞭を執っていた、ある著名人は、瞑想、サプリの使用、ナッツ、野菜などの食べ物なども述べています。サプリは上記した、ヒキウツ笑顔などをご利用ください。
どんな場合であれ、「自分の人生は肯定されるもの。悪い時も肯定される時のためにある」と口で唱えることも一つの方法です。

2.褒美をあたえること
自分がある作業をしたら、「その褒美にピールを飲んで良い」とか、「おいしい物を食べる」とか、「好きな人と30分話をする」とか、「ゲームをしてよい」とか目に見えるものをご褒美としてあげてください。

すると、人間はその褒美のために努力をするようになります。コツは、それが終わらないまでは、褒美を行ってはダメです。我慢して、耐えて、終わったらあげるようにするのです。すると、褒美をもらうために、人は集中するようになります。

3.環境づくり
仕組みづくりとは、その人が集中できる環境を作ってください。作業量があがるBGMをかけるとか、早朝が集中できるので、その時間に作業を行うとか、軽い運動をしてから行うとか、いろいろあると思います。それぞれにあった

4.作業のコントロール化
作業をコントールするために、「長期の目標」「短期の目標」「今日の目標」「午前中の目標」「この1時間の目標」等を立てて、作業を行っていくことがとても有意義な場合があります。

目標を立てたら、実際にその結果をノートに書いていくことをお勧めします。この1時間の行ったことをノートに記録して後から眺めるのです。集中力が高まります。

弁護士、公認会計士、通訳案内業の難関と言われる3つの資格をもつ人が、作業ノートを(形式は違いますが)作つことで、コントロール化を図ったことを聞いたことがあります。

 

 

 

 

 

 

 

ターボん について

博士(心理学)、公認心理士、臨床心理士 カウンセリングを通して、さまざまな人の悩みの解決にかかわってきました。ブログを通して、様々な心理学の事象に答えていければと思っています。 申し訳ございませんが、時間の関係上、多数の人からのコメントに返答できないので、コメントができないようになっています。よろしくお願いします。
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