
昨日は家族が認知症の診断を受けた場合の家族の対応を述べました。
本人の日常の支援をどのようにおこなうかで、4つの方法があり、どれも困難が伴いますが、家族会議を開き、取り決めの重要性を述べました。
また、介護保険サービスの早期利用を目指すように手続きの過程も解説しました。
認知症にかかった人の財産管理などを中心にお話をします。
認知症高齢者の日常生活の自立度が少なくなった場合です。
〇本日のテーマ 認知症 財産管理など
〇記事の信頼性
記事を書いている私は、心理学分野で博士号を取得しています。
〇読者への前置き
・精神医学と心理学の二方面から人間関係を困難にする状況をゆっくり解説します。

お金の管理に関して
金銭管理の心配、また大変な契約をしたら?
認知症が進むと認知症の症状として、お金の管理どころか、お金の計算さえできないことがあります。
一方でお金などに執着が強くなっていく場合もあり、ついついと余計な買い物や、大きな契約を結ぶ可能性もあります。
本人の自尊心を考えると「財布を預かるよ」とは簡単には言えないものです。
ただ、散財をしたり、契約をした借金を背負い込むことの不安はぬぐえないものです。
毎日、同じ家に住んでいれば、いくらかの変化は分かる可能性がありますが、別居していると分からない場合が多いです。
要らないものが壁に多く飾ってあったり、本人の生活にあまりに無意味なものが家の中に散在していたら、本人に諮問をしてみましょう。
「理由がわからないけど買った」とか、「とても進められるので買った」などの答えが返ってきたら、本人の金銭の管理を考えても良いでしょう。
本人の金銭管理能力を疑っても良いかもしれません。
そのような場合、社会福祉協議会の生活支援サービスの中に、「地域福祉権利擁護事業」というものがあります。
サービスの内容は次の通りです。
(ただし、有料であることは留意する必要があります。最寄りの社会福協議会にお尋ねください)
●金銭管理サービス
預貯金の出し入れに関すること
家賃・公共料金に関すること
年金の受け取りの確認にかんすること
●書類預かりサービス
家などの権利書
預金通帳
保険証書
銀行印や実印の保管
●福祉サービスを利用する際の援助
福祉サービスの利用するにあたっての手続き
利用料支払いのに関する手続き
その他の情報提供、諸手続き
「成人後見人」が必要な場合を除いて、原則、本人の同意が必要になってきます。本人を説得する必要があります。
できるだけ信頼のおける人が、親身になって、財産管理をしなえればいけない理由を説明する必要があります。
終末期、相続の取り決めを行っておくことが大切
財産の問題は認知が進む前に取り決めを
認知が進んで、本人の正確な意志の確認ができなくなる前に、相続などの財産を確認しておくと良いでしょう。
認知症が一気に進む場合も考慮に入れましょう。
遺言のやり方は、公証役場に行って書面を作る「公正証書遺言」「自筆証書遺言」「死亡危急者遺言」があります。
「公正証書遺言」が亡くなったあとももめずに済むと考えます。また、出張も頼むことができるので、寝たきりになっても作成をすることができます。
また、「自筆証書遺言」では、書かれた内容が本人の意思に沿っているかが分からないことがあるので、全ての関係者に事前の承諾を得て、できれば立ち会ってもらうこと、さらに、動画などに保存しておくことも(場合によって)有効です。
「死亡危急者遺言」は、命の危険が差し迫っている時は、3人の証人が口述を書き取った上で、20日以内に家庭裁判所に確認の申し立てをすると遺言として認められます。
さらに大切なことは、認知が進んでいない時に、「延命の拒否をするかどうか」を良く聞いておくと、後々家族が判断に苦しまなくて済むと考えます。