認知症 介護疲れの対応

昨日は介護疲れのサインについて述べました。
うつ病の話を以前しましたが、早朝に目を覚ますなど、まさにうつ病の発症ととても似ています。

放っておくと自分の心の健康を害することにつながって、介護者の心をむしばんでいきます。

そのまま、放棄したくても、自分の家族。また、附属する様々な問題等・・。 

介護者が置かれた状況を恨んでも、改善はなかなか見込むことができません。
昨日はショートステイなどの利用を述べました。

では、他に対処の方法がないのでしょうか?
今日は介護者の介護疲れの対応についてのべていきます。

〇本日のテーマ  
 
認知症 介護疲れの対応

記事の信頼性
記事を書いている私は、心理学分野で博士号を取得しています。

読者への前置き
・精神医学と心理学の二方面から人間関係を困難にする状況をゆっくり解説します。

医者の診断やカウンセリングを受けてみよう

認知症の家族をケアだけで、うつ病に陥る人はあまりいのが現状です。

ただ、ケアの他に、夫婦の問題、子育ての問題、自分の体調の不調など、さまざまな問題が複合的に絡み合って、うつ病、または抑うつ状態に陥っていきます。

そのような時は精神科医やカウンセリングを受けることをまず検討をしてみましょう。
専門的な精神療法を受けることで、自分の心のケアが可能となっていきます。

大切なことが2つあります。

早期の治療やカウンセリングうける大切さ

介護者にとって、早期に治療やカウンセリングを受けることで、自分の心が悪い状態におちいることを防ぐことができます。

うつ状態にとどまる場合が殆どの場合ですが、他に介護者が大きな問題(例えば、金銭の問題、重い病気等)を抱えたりしていると、うつ病に陥っていきます。

うつ病も早期であれば、比較的に軽く終わる場合がありますが、本格的にうつ病を発症してしまうと、場合によっては治りづらくなる一方で、治っては悪化を繰り返すようになり、一生うつ病とお付き合いをすることになります。

認知症の家族の医師にまず相談を

まず、認知症にかかっている医師にまず相談をするのが良いでしょう。
場合によっては、認知症の家族と別枠で時間を設定する必要ができてきます。

そのような場合は、介護者が保険証を持参して、相談ができるように交渉をしてください。

その上で、他の医療機関やカウンセリングの機関を紹介してもらうとよいでしょう。

一番のベストは、認知症の家族が受診をしている医療機関で受診ができれば、介護のケアの状況と、介護者の心の状況を連動して治療が受けられます。

また、移動の時間の短縮にもつながっていきます。

もし、家族のかかっている医師の受診ができない場合は、認知症に強いカウンセラーなどを探してカウンセリングを受けることをお勧めします。

介護疲れは予想外に起こる時がある

介護疲れは予想外に起こることがあります。

例えば、親と別居をしているのに、介護疲れが起こり、うつ病に発展することもあります。
介護疲れは、認知症に陥っている人との距離とは関係なし起こってきます。

その場合は、介護者に「認知症の考え方の誤りがないか」、「認知症の方と介護者の人間関係に問題がないか」等を考える必要があります。

もし、考え方や人間関係に何らかの問題があれば、それを修正する必要があります。

認知症を治る病気と心のどこかで思っていないか

認知症に対する誤った考え方で、認知症が良くなると期待して、そのあてが外れてがっかりとして落ち込むことがあります。

意識では「悪くなる」と分かっていても、感情の面で、ついついと期待をしてしまうのです。

これは介護者の方も気づくことがない場合が多く、その無意識のがっかり感にさらされます。

現在の医学では認知症に陥ると、そこから回復することは望むことができません。
つまり、いまある現状が最高の状態で、今後ますます悪くなることが考えら、介護者はより悪くなることに対処をすることが必要になります。

認知症のタイプと、その進行状況を知識として持つことで、自分のがっかり感や、落胆から自分が救われることになります。

また、真面目な方に多いのですが、理詰めで物事を捉えて、理詰めどおりに事が運ばない時に、イライラとすることがないかもチェックする必要があります。

おおらかに、ラフに、余裕をもって介護を行うことが大切になってきます。

認知症者との人間関係が悪くないか

あまり好きでない人や、または嫌っている人に対して、介護を求められると、それはある意味嫌なことを強制されている状態になります。

そうすると、介護が余計に苦痛に感じられることになります。

もう一度人間関係を見直してみるとか、場合によってカウンセリングを受けて、人間関係の問題を整理しておくことが大切になります。

介護疲れは自分では分からないことが多い

うつ病の場合もそうですが、知らず知らずのうちに悪くなっていることがあります。

その時は、周りの人の声に耳を傾ける必要があります。
「最近、いらいらしやすいよ」とか、「涙もろくなったね」とかですね。

また「疲れがたまっているではないかい」というのも目安になります。
介護疲れに陥りやす人は、頑張る人が多いので、そのような言葉に耳を貸さずに「大したことはない、まだ頑張れる」と思ったりします。

耳を傾けていくことが時に必要になってきます。



ターボん について

博士(心理学)、公認心理士、臨床心理士 カウンセリングを通して、さまざまな人の悩みの解決にかかわってきました。ブログを通して、様々な心理学の事象に答えていければと思っています。 申し訳ございませんが、時間の関係上、多数の人からのコメントに返答できないので、コメントができないようになっています。よろしくお願いします。
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