認知症 エンディングノート

昨日は物忘れについて解説しました。

加齢による物忘れは、一部分が抜け落ちてしまうものですが、認知症による物忘れは、そっくりそこ部分の記憶が欠落する状態になります。

例えば、「昨日の晩御飯のおかずは何だったかな?」というのが、加齢による物忘れです。

一方、認知症による物忘れは、「昨日の晩御飯たべてないなあ。何でご飯作ってくれないのだろう?」という感じになります(実は食べています)。

最近、物忘れが激しくなったと感じる人は、自分の物忘れが、すっぽりと抜け落ちたものなのか、どうかをまず判断することをお勧めします。

それにより、加齢によるものか、認知症によるものなのかがある程度、判断できるます。

本日は、エンディングノートを解説します。

以前、ターミナルケアプランと、家での見取り、さらにはグループホームでの見取りを解説しました。いずれも終末期におけるケアや活動です。

〇本日のテーマ  

高齢者 エンディングノート

記事の信頼性
記事を書いている私は、心理学分野で博士号を取得しています。

読者への前置き
精神医学と心理学の二方面から人間の様々な心理的な面を述べていきます。

エンディングノート

エンディングノートとは、「(自分の)人生の終末に関する記述を載せたノートです。

自分が亡くなった場合に備えて、家族や友人に言い残しておきたいことや自分の思い、希望などを書き残しておくものです。

ノートはどんなものでもオッケーです。普通のノートや手紙形式でも大丈夫です。
法的な効力がなく、書き直したりできます。

遺言書とは違う

エンディングノートも、遺言書も、遺産相続の希望を書けます。ただ、エンディングノートには法的な強制力はないです。

そのため、エンディングノートの通りに、思っていることが、叶えられるとは言えません。

また、遺言書は、「死後」の遺産相続などが書かれるのに対して、テンディングノートは、法的な力はないですが、様々なことを書けます。

例えば、病気になった時の延命措置、認知症が進んだ時の介護のあり方、お葬式、お墓、残されたペットなど、様々な内容を書くことができます。

エンディングノート メリット

エンディングノートは、自分の人生を見つめ直し、今後残された時間をどのように過ごすかを考える機会になります。

つまり、残された時間を充実したものにするキッカケになります。

さらに、エンディングノートにより、現在の経済状況を把握するようになり、終末期を生活をどう準備かを考えるのに便利です。

資産を明らかにすることで相続に関わることも明白になってきます。

家族の負担を減らせる役目果たす

介護の希望、不治の病になった時の延命措置のこと、さらには、葬儀や費用などが明記されていると、本人が意思表示ができなくなっても、家族が迷うことなく行動でします

それにより家族のつらく厳しい気持ちも和らげられます。

エンディングノート 内容

では、エンディングノートに何を書くか? いくつかパターンがありますが、オーソドックスな方法を解説しましよう。

自分の基本的な情報

まず、自分の年齢、性別、血液型、既往症、家族、家系図、学歴、職歴、資格、保険証番号、(ある場合は)マイナンバー、好きなこと嫌いなこと、好きな食べ物嫌いな食べ物、信条、友人等など書くと良いでしょう。

資産に関して

また、自分の認知が何らかの理由で、働かなくなることを考えましょう。

そのため、預貯金、金庫のお金、不動産、有価証券、貴金属、その他美術作品など価値のあるものを書き記すと良いでしょう。

ただ、重要な情報なので、信頼のおける人しか見せないように工夫する必要があります。

会員番号や暗証番号

もし、亡くなった場合に、各種会員登録しているものの解約、さらに、SNS関係もやめないといけません。

その場合のために、会員番号、ID、暗証番号などを控えておきましよう。これも、重要な情報なので、親しい者意外は漏れないようする必要があります。

医療や介護に関して

これから起こることを事前に予想して記述を残しておきましよう。

例えば、不治の病に罹った場合は、延命措置するのかどうか? 

認知症が進んで、まったく状況がわからなくなった場合に、介護費用などをどうするのか、後々、困ることのないようにしてください。

葬式、納骨について

自分の葬式は、自分ではあげられません。これは、家族な親しい友人などに頼むしかありません。

もし、そのような人がいなければ、市町村の役人、業者、介護施設の人に頼むしかありません。

自分の資産を考えて、希望を書いておきましょう。

また、信仰する宗教、葬儀の仕方(家族葬か、そうでないか)納骨の方法、遺影に使う写真なども書いておくと良いでしょう。

また、墓をどうするかも大切です。

遺言書などの保管場所

遺言書などの保管場所も、キチンと書いておきましょう。残された人達が、スムーズに動けることが大切です。

公正証書をとって、公証役場にあるとか、または、承認をもらって金庫にあるとか、具体的な場所の記述が、残された人の助けになります。

家族、友人、ペットなどについて

家族や友人に対する感謝の思いなどを一言書くのも良いでしょう。

悪く書くと、残された人が苦しむ場合があります。注意が必要です。

また、ペットの飼育を頼む場合は、その旨も頼みましよう。

ペットが避妊手術をしているか、予防接種、さらには、昔どんな病気に罹ったかも書いておくと良いでしよう。

連絡先

自分の後始末をしてくれる人の名前、住所、電話番号を書いておきましよう。

また、亡くなった場合、どこに連絡するかも書くとよいです。

書き終えた後

エンディングノートは、重要な情報が詰まっているので、厳重に保管をしてください。

ただ、あまり厳重の時は、エンディングノートの在処(ありか)が分からなくなるので、注意がひつようです。

自分の身内や、信頼できる人には在処を教えておくのも一つの手です。ただ、くれぐれも他人知らせないように、固く約束することが必要です。

また、資産状況など、状況が変わったら、書き換えることも必要になります。

上手に運用されることを希みます。

ターボん について

博士(心理学)、公認心理士、臨床心理士 カウンセリングを通して、さまざまな人の悩みの解決にかかわってきました。ブログを通して、様々な心理学の事象に答えていければと思っています。 申し訳ございませんが、時間の関係上、多数の人からのコメントに返答できないので、コメントができないようになっています。よろしくお願いします。
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