認知症 早期の診断の大切さ

昨日は、目、耳、舌、筋力など、老化に伴い、どのようなことが起こる可能性があるかをお話ししました。

まず、老化に伴いどのような事態になるかを知識として頭に入れて、予想できることに予想して、事前に対応(予防)することが大切なことです。

例えば、筋肉の量が減ると事前にわかったら、転倒などの他に、部屋に閉じこもり切りになったりして、他者とのコミュニケーションを取らなくなることが予測されます。

豆腐、牛乳などのたんぱく質を体に入れて、適度な運動を心がけて、筋肉の量がさがらない対応したりします。

事前に正しい知識と予測した事態の予防が、本人と家族を助けていきます。

本日は、家族の立場から、認知症の方(親など)への対応を述べて行きたいと思います。

〇本日のテーマ  
 
認知症 家族の立場から

記事の信頼性
記事を書いている私は、心理学分野で博士号を取得しています。

読者への前置き
・精神医学と心理学の二方面から人間関係を困難にする状況をゆっくり解説します。

早期発見 早期治療の大切さ

様子を見ようで後悔することもあります

アルツハイマー型認知症などは、物忘れから症状が始まります。

その時、家族によって、「年だからしかたない」とか、「あまり気にすると良くない」とか言って、対応を遅らせることが良く見られます。

その後、徘徊が始まり、行方不明になったりして、病院を訪れるということが見られます。
ただ、このレベルになると、すでに認知症が進行している場合が多いです。

現在は場合によって、進行を抑える薬を手に入れられるチャンスがあり、「進行する前に飲んでいれば・・・」という場合もあります。

認知症は、良くなったり悪くなったりします。

有る時は「良くなり」、またある時は「悪くなりで」、家族全員が「病院に連れて行こう」という気持ちにならないことがあります。

また、家族によっては、身内の認知症を隠したいという気持ちが働くこともあります。

早期発見の時は、
●進行を抑えられる(ゆっくりとさせる)可能性が出る。

●今後の症状をよそうできるようになる。

●良い薬があれば、それによって進行を抑えられる(ゆっくりとさせる)事ができる。

●今後の家族の役割をどうするか? また、介護施設の利用を考えるかの話し合いにつながる。

認知症に陥っている人のためにも早期発見をして欲しいと望みます。

認知症に陥った人の気持ちを理解したうえで、説得を

認知症に陥ると、どうしてもそれを隠したい思うのが、認知症に陥った人の心理です。

自分がまるで違う人間となり、その扱いを受けるかも知れないとの思いを持つ方もいるのは事実です。

まだ、物忘れで初期だし、本当認知症ならば、もう少し悪くなってから見てもらおうとの考えも大切です。

認知症が進行する前に、医者に診てもらうことが大切なのですが、本人が頑として動かない理由の多くがここにあると考えます。

では? だましてでも医師の元に連れていけば良いかと言うと、そんなことをすると、後々、「だましされた! もう二度と医者のところにいかない」と意固地(いこじ)になってしまうことがあります。

大切なことは、「認知症と言わず」に、「何か病気があるかもしれない」「家族が心配している」と共感を持って話すことです。

病気が進行してしまった場合は、そのまま散歩のついでに医者のところへ連れていけるばあいがあります。知り合いはこれで医師の所に連れて行きました。

次のことがあったら、診察を

特に認知症の初期に起こりやすいことを6つあげておきます。
また、気になる行動の6つを上げておきます。
念のために、頻繁にそれに該当する場合は、医師を尋ねると良いでしょう。

●同じことを何度も言ったり、聞いたりすることがある。

●置忘れや、どこにしまったかが分からなくことが多くなった。

●ものの名前がなかなか出て来ない。

●以前からあった興味・関心がなくなった。

●慣れている道で、迷ってしまった。

●時間や場所の感覚が不正確になったり、分からなくなることがある。 

●テレビのストーリーが分からなくなることがある。

●水道の栓を閉め忘れたり、ガスを止め忘れることがある。

●生活にメリハリがなくなり、だらしなくなった。着る物もだらしない。

●毎日行っていた日課をしなくなった。

●疑い深くなった。

●財布を盗んだと言われた。

専門医や、軽度認知症の時は先進的な病院をさがす

どのような病気もそうですが、専門医をまず探すことが大切になります。

その場合に、「かかりつけ医師」からの紹介をされたり、「友人などや口コミ」によって医師を探す。さらに「地域包括センター」に尋ねる場合もあります。

専門医の場合は、最新の治療方法から、施設の紹介、介護の相談、家族のケアまで、多くの情報を持っていたり、適格な判断や親身になってくれることが多いです。

また、軽度認知症(MCI)の場合は、脳血流や酸素消費量を調べる大掛かりな機械(SPECT・PET)などがそろっている病院などが大切になります。

ターボん について

博士(心理学)、公認心理士、臨床心理士 カウンセリングを通して、さまざまな人の悩みの解決にかかわってきました。ブログを通して、様々な心理学の事象に答えていければと思っています。 申し訳ございませんが、時間の関係上、多数の人からのコメントに返答できないので、コメントができないようになっています。よろしくお願いします。
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