認知症 レビー小体認知症

昨日はサイコぺニアの話をしました。
高齢者の6%から12%がサルコペニアであるとされています。

サイコぺニアになると、筋肉量が落ちて、要介護の一歩手前の「フレイル」状況になりやすくなります。

「タンパク質を食べない75歳以上で痩せている人」や、「メタボで脚の筋肉がない人」「若い女性で無理なダイエットをする人」が、陥りやすいとされます。

身の回りのこととして、ボトルのキャップが明けられないこと、歩くのが遅くなって、青信号の間に交差点を渡り切れないこと、手すりにつからまらないと階段を上がれないといった状況です。

「指輪っか」でふくらはぎの太さを図る方法があるので、ご参考ください。

本日はレビー小体型認知症です。一度、お知らせしました経過はこちら)が、より詳しい情報を得たいとの話がありましたので、少し、詳しい話をします。

〇本日のテーマ  

レビー小体型認知症 

記事の信頼性
記事を書いている私は、心理学分野で博士号を取得しています。

読者への前置き
精神医学と心理学の二方面から人間の様々な心理的な面を述べていきます。

レビー小体型認知症 症状 特徴

レビー小体型認知症型 原因

パーキンソン病は、中脳にある黒質にレビー小体というたんぱく質が現れ、黒質の神経細胞が少しずつなくなって、進行していきます。

黒質の細胞の役割はドーパミンを分泌し、ドーパミンが線条体に運ばれて神経伝達物質になり、神経間の刺激を伝える役目をします。

つまり、黒質の細胞が減少すると、ドパミンが不足し、筋強剛や無動、振戦などのパーキンソン症状が出現します。

このレビー小体が,大脳皮質に見られると、レビー小体型認知症となります。1996年には診断基準も設けられました。

認知症の中で約20%にもなり、脳血管性認知症と並び、アルツハイマー型認知症の次に多い認知症です。

アルツハイマー型認知症は、物忘が初期の症状ですが、レビー小体型認知症ではかなり生々しく幻視が見られます。そこから、妄想、うつ症状、せん妄、問題行動もしばしば初期から見られます。

また、起立性低血圧などの自律神経症状があり、場合によっては失神することもあります。パーキンソン病と同じ、便秘がみられることもあります。

また、夢の中での動きに合わせて、手足が実際に動いてしまうREM睡眠行動異常症も見られます。

認知症の状況は注意する力や意識がどれだけ清明に保たれているかによって変動します。

2つのタイプ

●パーキンソン病を発症後、レビー小体型認知症
パーキンソン病をまず発症して、のちに認知症を発症するタイプがあります。

すなわち、パーキンソン病の高齢者が、期間経過後、皮質下認知症を合併し、前頭葉の障害により理解力,判断力,問題解決力などの低下が起こるとされています(パーキンソンタイプ)。

●レビー小体型認知症を発症後、パーキンソン症状の出現
最初は認知症の症状や幻視しか目立った症状がないのですが、徐々にパーキンソン症状が出てくるタイプ(アルツハイマータイプ)があり、アルツハイマー型認知症と誤診されることもあります。

いずれにしても、パーキンソン病と、レビー小体型認知症は、進行すると区別が付きにくくなるとされます。

ただ、レビー小体認知症は、薬物に過敏になるという特徴があり、アルツハイマー型認知症やパーキンソン病には、そのような特徴はありません。

これは、医師だけでなく、家族も薬を与えると過敏になって危険なことがあるので、注意をしておく点です。

レビー小体型認知症 治療方法

 パーキンソン症状については、「Lードーパ」などの抗パーキンソン病薬が有効とされています。

しかし、抗パーキンソン病薬は,幻覚や妄想を起こす上に、レビー小体認知症は、初期から精神症状を起こしやすいとされます。逆に、幻覚や妄想を抑える薬を使うと、パーキンソン症状が悪化します。

結局は「Lードーパ」を少量のみの使うだけになり,悪化を招き、その場合アルツハイマー病よりも早く寝たっきりになると言われます。

様々な薬が試されていて、「抑肝散」という赤ん坊の夜泣きの漢方薬やアルツハイマー病の薬の「ドネペジル」が、効果があるとの報告あります。

また、向精神薬「クエチアピン」が,パーキンソン症状に有効との話も聞きます。

レビー小体型認知症でありながら、うつ病の診断が下ることがあります。うつ病の薬を飲むと、レビー小体認知症が悪化するとの報告もあります。注意が必要です。

レビー小体型認知症型 特徴

家族がレビー小体認知症を見つける場合のいくつかの点があります。

●レビー小体型認知症 特徴 幻視
小動物、虫、人、子供の幻視がみられることがあります。
「人がいたような気がする」と言った曖昧なものではなく、「人がいた」とはっきりとしたものです。

ただ、「いたような気がする」と言った場合も念のために、レビー小体の検査を受けると良いでしょう。 

●レビー小体型認知症 姿勢
・やや猫背 ・両腕は肘が曲がったまま、体の横ではなく前に来ている。
・首が前や、後に垂れるように曲がっている。
・すり足歩行 ・体が左右に傾いている

●レビー小体型認知症型 関節
ドーパミン不足により、歯車のようなカクカクとした動きをします(歯車様筋固縮:はぐるまようきんこしゅく)。

●レビー小体型認知症 昼寝
だいたい1時間から2時間の昼寝をする様子がみられます。意識レベルが低下する眠りなので、話をしている途中で寝ることもあります。

●レビー小体型認知症 睡眠障害
睡眠中に「ワー!」とか「助けてー!」とか叫んだりします。また、大声で誰かと話しているような寝言を言います。

●レビー小体型認知症型 誤嚥
食べ物が食堂ではなく、気管に入ったりして、むせることが多くなります。
 
医師の検査ですが、MIBG心筋シンチという方法で、MIBGという物質が心臓に集積しているかの画像で分かる方法があります。

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ターボん について

博士(心理学)、公認心理士、臨床心理士 カウンセリングを通して、さまざまな人の悩みの解決にかかわってきました。ブログを通して、様々な心理学の事象に答えていければと思っています。 申し訳ございませんが、時間の関係上、多数の人からのコメントに返答できないので、コメントができないようになっています。よろしくお願いします。
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