認知症 音楽療法

昨日は「老老介護」と「認認介護」の話をしました。

老老介護の場合は、介護をするものと介護をされる者の双方が、高齢者であるために、共倒れに陥る場合があります。

また、介護する側が介護に追われて、外出ができずに、近所付き合い等の社会性が失われていきます。

結果的に社会的な孤立をしたまま、取り返しのつかないことにつながることがあります。

また、認認介護の場合は、薬の管理ができないなどの生命に関わることがあげられます。

さらに金銭の管理ができない、火の管理ができない場合があることから、財産をうしなう可能性もあります。

いずれにしても、家族を始め、地域包括センターなどに相談をすることが大切です。

〇本日のテーマ 
 認知症 音楽療法

〇記事の信頼性
記事を書いている私は、心理学分野で博士号を取得しています。

読者への前置き
・精神医学と心理学の二方面から人間関係を困難にする状況をゆっくり解説します。高齢者 介護難民

音楽療法とは

以前、日記を書くことの有効性を述べました

そのほか、音楽を使って認知症の進行を遅らせたり、改善を図ろうというものに音楽療法があります。

単に認知症だけのためでなく、健康を維持するため、心身の障害の機能を回復するためとか、問題行動のなくすなどを多様な目的に使われます。

そこで、障害があっても、なくても適用され、全ての年齢・性別の人が利用する状況です。

むろん認知症などのリハビリにも効果があるといわれています。

音楽療法には、受動的に音楽を聴く「受動的音楽療法」と、演奏したり、歌ったりする「能動的な音楽療法」があります。

認知症 音楽療法 効果

●さまざまな身体の機能を使用する

高齢者の方は、歌を聴いたり歌ったりして、歌の流行った当時を思い出すなどの効果があります。

さらに音楽を歌う、聴く、楽器を弾くことにより、脳の活性化、身体の動作が促されます。

以前、カラオケの認知症の予防の効果や、進行を食い止める効果について述べましたが、まさに、このことに通じるものがあります。

ただ、カラオケは娯楽になることがあり、「自主的な音楽を使った予防活動」と言っても良いかもしれません。

また、楽器を弾いて歌を歌う等、認知症を予防するために、同時に2つ以上の動作を行うことが有効です。

特に、高齢者の場合、誰もが周知している曲などをピアノの伴奏に合わせて、手拍子をしたり、ゆったりとしたダンスをしたりして身体を動かします。

自分で予防活動をする時に、歌いながら、足踏みをしたり、そのような行動をするとよいでしょう(以前、デュアルタスクについて述べました)。

また、楽器の弾ける人は楽器を弾きながら足踏みなどをしたり、工夫をしたりすると良いと考えます。

特にBPSDに効果がある

また、認知症の症状には、記憶力・判断力の低下などの中核症状と、幻覚、妄想、徘徊、うつ状態などのBPSDからなります

中核症状が進行し、それとともにBPSDが現れてくると、介護疲れなど、介護者を苦しくさせ、認知症に陥った本人も自宅で生活することが困難になります(以前、BPSDの悪化について述べました)。

最近の研究によると、特にBPSDに効果があるとする報告もあります。

認知症 音楽療法 やり方

県によっては、県認定の音楽療法士の資格を付与するところあります。

ただ、音楽療法士を始め、音楽療法を行える人は、音楽の特性の知り、リハビリとして用いることを熟達していなければなりません。

クライエントのニーズを把握して、音楽を使って必要な働きかけが必要です。

自宅で音楽を利用して、家族などとリハビリを目的とするときは、水分補給を十分に、準備体操もしっかりと行うようにしてください。

また、無理をせずに体調が悪いと感じたら中止をして、休むことや医師の診察を受けることが大切です。

最近はリモートなどで、音楽療法士が実施する場合もあります。ご利用ください。

ターボん について

博士(心理学)、公認心理士、臨床心理士 カウンセリングを通して、さまざまな人の悩みの解決にかかわってきました。ブログを通して、様々な心理学の事象に答えていければと思っています。 申し訳ございませんが、時間の関係上、多数の人からのコメントに返答できないので、コメントができないようになっています。よろしくお願いします。
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