
昨日は介護施設に一度入った親などが、「家に帰りたい」と言った場合、どのように対応すべきかをお話しました。
これと言った決定的な対策があるわけではないですが、ハッキリ言えていることは、「たびたび親にあいに行く事です。
親のは不満をウンウンと聞いて上げるだけでも、親は心が休まってきます。
ただ、注意をしなければいけないことは、親が施設から、自尊心を無視されるような扱いを受けていないかを注意する必要があります。
虐待を含めて、子供などの家族が目を光らせてチェックをする必要があります。
また、改善を求める場合は、親の代わりとなって施設に働きかけることが対応です。
本日は、看取りについてお話します。
〇本日のテーマ 高齢者 看取り
〇記事の信頼性
記事を書いている私は、心理学分野で博士号を取得しています。
〇読者への前置き
・精神医学と心理学の二方面から人間関係を困難にする状況をゆっくり解説します。
高齢者の看取りについて
高齢者施設に入所すると場合、やはり、最期の時を迎えることまで頭に入れる必要があるでしょう。
介護保険には「看取り介護加算」という、看取りを行う場合に支払われるお金があります。
そのためには、「看取り指針」があり、看取るための個室があるかどうか、常勤看護師の配置、職員研修も準備されているか、などの条件がクリアされていることが必要です。
逆に言うなら、看取りができる施設は、医療体制が整っていると言える可能性が高いです。
資料集めの際に施設に確認をしてください。また、見学に行った際、ケアマネージャーにたしかめるのが良いでしょう。

グループホームにおける看取りについて
グループホームはいわゆる地域密着型として、長期に渡る利用者の方と、職員とで擬似家族のような形で運営されています。
1ユニットが、5人から9人ですから1人の高齢者の死は、ユニット全体の問題、グループホーム全体の問題となります。
いわゆる職員は息子や娘と同じ年齢で、まさに家族の死となります。
看取り介護加算をもらうからとかの問題でなく、人間が最期を迎える尊厳を尊重する必要があります。
とくに最後は家で死にたいと思っていた利用者が家でなく、グループホームで死ぬことは、できるだけ心がみたされる状態でおこなってあげることが重要になります。
また、残された家族が利用者の死を受け入れられやすい環境を設定することが大切になります。
●医療関係機関との連携を密にすること
●看取りケアのはじまりの段階から、確立されたケアを提供すること
●家族の気持ちをありのまま受け入れること
●家族が死を受け入れられやすくするため、家族との関係を密にする
在宅による看取りについて
在宅による看取りの場合は、介護を受けている人の意志が必要になります。
その人が本当にそう望んでいるのかを日頃から確認をする必要があります。その他に次の点を注意してください。
●24時間体制のケアができているか
●チームケア(往診をはじめ、訪問医療、訪問看護、訪問介護など)が整っているか
●痛みなどに対する症状緩和ができているか
●家族に対する心のケアは十分か
また、場合によっては、病院や施設から、退院する際に、酸素ボンベや、車椅子などを借りる事もあろかと思います。
ここでも、死を受け入れることが大切になります。