高齢者 老衰 前兆

昨日は死後事務委任契約の話をしました

自分の死後、葬儀を始め、数々の支払いなどを自分に変わって代行してもらうことです。

「亡くなる前の医療や介護の支払い」「葬式や埋葬の手続きや支払い」「墓石を作ること、永代供養費」「死亡届など各種届出」「デジタル遺品の始末」など、様々なことを委任します。

現在、少子高齢化社会が進み、独身のまま一生を過ごす人や、配偶者に先立たれて親族がいない独り身の人が増えています。

この死後事務委任契約を結ぶことで、独り身でも死後の様々な手続きを行うことが可能になりました。

現在、支援団体があります。

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本日は老衰の話です。

〇本日のテーマ 老衰

〇記事の信頼性
記事を書いている私は、心理学分野で博士号を取得しています。

読者への前置き
・精神医学と心理学の二方面から人間関係を困難にする状況をゆっくり解説します。

老 衰

老衰とは何か

老衰とは、「高齢者の自然死に分類され、特に死亡の原因がない」ものです。

つまり病気、外傷などの原因でなく、加齢で身体が自然に衰えて死亡した場合です。老化の症状は様々ですが、その行きついた先が老衰です。

公的介護保険の制度が整備されるなどして、介護施設で亡くなる人が増加するのも、老衰が増えた一因です。

以前は病院で最期を迎えるのがほとんどでしたか、介護保険制度により変化してきました。

病院で死亡するときは、大体の人が延命措置(治療)を受けるので、病院は老衰による死亡と認定しないのがほとんどです。

介護施設では、そのような延命措置がなされない(できない)ので、死亡原因が老衰とされるのが多くなります。つまり介護保険制度の整備により、介護施設で亡くなる人が増え、結果、老衰との診断がくだされることが多くなります。

このような現状が、老衰増加の一因とされます。さらに、病院での延命措置を望まない高齢者が増えているのも、他の要因かも知れません。

一般的に、90歳を超え、他の死亡の要因が見当たらない時は、老衰と診断する医師が多いとの報告もあります。

老衰死 サイン

まず、全体的に、歩く速さが遅くなったり、筋肉かわ衰えたり、疲れやすくなるなどの身体機能の低下がみられます。

そのほかに、食事の量が少なくなったり、睡眠時間がふえたりします。以下、お話をします。

老衰 食事

高齢になり、身体の衰えと共に、活動量が減ります。そこで、あまり食事を取らなくなる可能性があります。低栄養状態になってきます。

さらに、高齢になると、飲み込む力(嚥下力)が衰えるので、食事がめんどくさくなることも多いです。

食事が減ると、身体にエネルギーが入らないので、さらに活動をしなくなる悪循環もおこります。ドンドンと自分で食事をとるのも難しくなります。

老衰では、だいたいの人が自分で食事をとれなくなっていきます。

老衰 体重減少

老衰では、内臓の機能が衰えます。特に、消化器官が衰えると栄養を吸収できず、食べても、体重が減少してきます。

さらに、骨密度が少なくなる・水分量の低下も、体重を減少させる要因となっていきます。

急速に体重が減少したり、見るからにやせ細ったりしたら、老衰を疑って栄養状態に気を配りましょう。フレイルの状況も起こります

老衰 寝てばかり

老衰により脳の機能が低下してして、昼夜構わずに、眠くなります。終末近くになると、1日中ほとんどを寝ていることも珍しくないです。

睡眠が増えると、食事を摂ったり活動したりする時間が短くなり、ますます老衰が進んでいきます。

この状態になる前に、意識がある時チャンスをうかがって、本人の意思を確認すると良いでしょう。

たとえば、葬儀の希望、延命治療の意思などです。もし、元気であれば、遺言書の作成、死後の後始末などを確認しておくと、残された人の負担は減ってくるでしよう。

ただ、死んだ後を聞かれるのイヤがるお年寄りもいるので、そのあたりは注意が必要です。

葬 儀

老衰のサイン(食事の量が減った、睡眠時間が長くなった等)が見られた、できれば本人と取り決めをしておくと良いでしょう。

本人が元気なうちに葬儀の話をするのは気が引けるかもしれませんが、本人の希望を反映するためにも、本人の意思表示をできるうちに確認をしておきましょう。

・宗教(宗派)、形式、どの程度の規模(お金をかけるか、家族葬にするかなど)

・家族葬にしない場合は、誰を呼ぶか?

本人の意思が確認できたら、葬儀会社と打ち合わせをして、実現可能かを相談すると良いでしょう。

もし、意識が戻らない場合は、本人の意思を予想しながらに準備や執行をするとと思います。

このような場合にそなえて、エンディングノートなどを書いておいてもらうのも一つの手です。

延命治療

本人との意思の疎通が全くできなくなる前に、延命治療を希望するかをも確認するとよいでしよう。

公益財団法人「日本尊厳死協会」が作成する「リビング・ウィル」を利用してもよいでしよう。

これも、デリケートな問題なので、葬儀同様に本人の様子をみて、慎重に聞き出すことが大切です。

延命治療の意思を確認する際は、第一に「本人の意思を尊重するため」という目的をしっかりと伝えた上で話を進めましょう。

※ターミナルケアの話は明日

ターボん について

博士(心理学)、公認心理士、臨床心理士 カウンセリングを通して、さまざまな人の悩みの解決にかかわってきました。ブログを通して、様々な心理学の事象に答えていければと思っています。 申し訳ございませんが、時間の関係上、多数の人からのコメントに返答できないので、コメントができないようになっています。よろしくお願いします。
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