
無意識は言葉と深く関わるとの研究者もおり、脳の活動を抑える言葉を使わずに、脳の活性化を進める言葉を使うと良いとします。
「疲れた」とか、「嫌い」「できない」が、脳の活動を抑制する言葉です。
これらの言葉を毎日のように使っていると、徐々に無意識に言葉が刻まれていきます。
一方、「ありがとう」などの感謝の言葉は脳を活性化させるとされます。
本日は「擬音語(ぎおんご)」「擬態語(ぎたいご)」の活用です。
〇本日のテーマ 高齢 擬態語 擬音語
〇記事の信頼性
記事を書いている私は、心理学分野で博士号を取得しています。
〇読者への前置き
精神医学と心理学の二方面から人間関係を困難にする状況をゆっくり解説します。
擬音語、擬態語の活用
何か荷台を引いて、その時の音を表現すると「ガラガラ」などの言葉になると思います。これを擬音語(ぎおんご)と言います。
違う音に聞こうと思えば聞けますが、とりあえず「ガラガラ」と表現できるというものです。
犬は「ワンワン」と吠えますが、アメリカ人には「バウバウ」と聞こえます。
でも、日本人は、犬の鳴き声は「ワンワン」で、実際には違うかもしれませんが、それが泣き声です。御恩語です。
また、手を頭上で回して、それを言葉にすると「クルクル」などの言葉になると想います。これを擬態語(ぎたいご)と言います。
その様子を表す言葉ですね。背筋が「ピーン」と伸びる。「サクサク」と仕事を終わらすなど、実際には音がしないのですが、音のように表します。
「ガラガラ」などの擬音語、さらに「クルクル」などの擬態語は、脳内の情緒に関わる神経を刺激して、脳を老化させない働きがあります。
ある脳科学者の研究では、勉強・仕事の前に擬音語・擬態語を言葉にしてから、仕事をするとモチベーションがあがるとの報告もあります。
例えば、高齢者の方が「サッと朝、掃除を終わらし、ピーンと背筋を伸ばして散歩をする。アルバイトに行き、スイスイと仕事をやり、チャチャッと終えて、帰宅する」のように口に出してみましょう。
すると、脳の線条体というところの活動が高まりやすくなります。
不思議とやる気が出てきます。
この線条件体は、やる気を起こさせる部位であることが知られています。
つまり、擬音語や擬態語が使われると、脳が刺激されてやる気が起こってきます。

擬音語、擬態語に動作を加える
さらに、擬音語、擬態語の効果を高める時は、動作を加えるとより効果があります。
仕事をミスなく終わらせなければならない時を考えましよう。
「仕事を、カチッと終わらせるぞー」と自分を奮い立たせる場合、「カチッ」と言う時に背中を伸ばしながら、グーをにぎり締めたりします。
すると、不思議に「そうしよう」との気持ちが強くなってきます。
また、誰かが公然として、言ってはいけない差別発言や、セクハラ発言を言う時、「ブーブー」とブザー音(擬音語)を言いながら、人差し指を唇の前に持っていくと、より禁止の意味が強くなります。
暮らしの中で自分の行動や、他人の行動をいろいろコントロールしなければならない時、意識して、擬音語、擬態語と動作を組み合わせると良いでしょう。
プラスのメッセージを心がける
自分や、相手の脳にダイレクトに伝わるので、「ネガティブな思いや言葉は、よりネガティブなものに」、「ポジティブなものは、よりポジティブに」なって伝わっていきます。
なので、ポジティブに、相手に伝わるように工夫をするとよいです。
「俺はだめだ。ガックリするくらいダメだ。なんとよう」と言って、膝を折ってうなだれと、余計ダメさが心に伝わってきます。
「なんとかしようとしても容易ではありません。脳にネガティブなメッセージが、すでに伝わっています。
なかなか、それを取り返すことは容易ではありません。
それよりも、「これから、俺はメキメキ良くなる」と言って、ゲンコツを握りしめると、それだけでポジティブに前に進むことができます。
擬音語・擬態語をポジティブに用いて、生活に利用をしてください。
これは、老若男女を問わずに、あらゆる人に効果があります。お試しください。