アイデンティティー  アルコール依存症

昨日はスマホ依存症についてお話しました。本日は、アルコール依存症についてお話をします。

毎日、飲まずにはいられない。まるで、ブレーキが壊れたように、止めることができない。そんな状況に陥ります。

肝臓が悪くなり、黄疸(おうだん)が体に広がり、これ以上飲むと、長期の療養が必要になると予想されても飲むのを止められません。

さらに、働きに行くことをしなくなったり、生活を酒でなく、家族に依存をする人さえいます。特に家族の悩みは尽きず、依存者に振り回されることがみられます。

本日はそんな、アルコール依存症の話です。
今回は、依存者が治療(支援)に入るまで。明日は、治療(支援)に入ってからをお話します。

〇本日のテーマ  
 アルコール依存症について

〇記事の信頼性
記事を書いている私は、心理学分野で博士号を取得しています。

〇読者への前置き
・精神医学と心理学の二方面から人間関係を困難にする状況をゆっくり解説します。
・心理学は、ポジティブシンキング(プラス思考)の方法を述べています。

青い下線は、過去の記事にリンクします。詳しく知りたい人はクイックしてください。

アルコール依存症について

まず、アルコール依存症を知る必要があります。順に述べていきます。

【アルコール依存症の兆候】
よく言われている、アルコール依存症の兆候として、次のことが言われています。
まず、この兆候を敏感にキャッチすることが大切になってきます。

●酒の量が多くなり、ほろ酔いでは物足りなさを感じる。
●飲むことが、何事よりも優先するようになる。
●場合によって、飲んで記憶を失う。
酒を飲まずにはいられない。酒を何日も空けられない。コントロールできない。
●場合によって、朝から飲酒する、仕事中も飲酒する。

多量の酒を飲み続けることで、脳が変化して、アルコールを止められなくなります。
アルコールの血液中の濃度が高い状況が普通の状態になるで、濃度が低くなると、離脱症状(禁断症状)が現れ、さらにアルコールに依存する強度が高まります。

他の依存症と同じように、それだけでは効果を得られず、効果(酔うこと)を得られるために、より多量の飲酒が必要になっていきます。

【アルコール依存症による病気】
アルコール依存症によって、さまざまな病気が併発されます。

●肝臓、すい臓の病気
●高血圧
●高血圧に伴う脳卒中
●狭心症・心筋梗塞
●ガン(消化器系や、女性の場合乳がんも起こりやすいです)
●認知症

【体に現れる症状】
上の病気のほかに、さまざまな体の症状が現れます。
脳や内臓に影響を与えた結果です。                                           ●頭痛
●動悸(心臓がドキドキする)、発汗
●手の震え
●不眠
イライラ、気持ちの高ぶり

【アルコール依存症に陥る原因】
さまざまな要因が考えられますが、よく言われているものに次の原因があります。
アルコールそのものの背後にある、「飲まずにいられない」要因を探ることが大切です。

●未成年からの飲酒(長期間にわたっている飲酒)
●ストレスの多い環境から逃れるため
うつ病パニック症状を和らげるために、薬代わりで飲むうちに陥る。
依存せざるを得ない「精神的なつらさ」が背後にある。
●孤独や、孤立感をいつももっている。

また、時によって、酒ではなく、家族に依存をして、「働かなくなり、自分は朝から飲んで暮らす」ようになる場合があります。
家族は、共依存に陥って、アルコール依存症の者のために、せっせと働くような光景になります。

また、共依存でなく、「自分をほっておくのか? お前は家族だろう?」とか、「ほっておかれると死んでしまう」とか、依存者のほうから、情に訴えかけて、依存をさせるように家族に働きかける場合があります。

家族は「見捨てられない」とか、「死んでしまったら困る」という思いでズルズルと依存される関係にはまることもあります。

【治療・支援に入るまで】

1.アルコール依存との認識の必要
まず、どの依存もそうですが、「自分がアルコール依存である」としっかり認識する必要があります。

もし、家族が依存者にコントロールされている時は、第3者が強く伝えることも必要になります。この認識がアルコール依存の場合はとっても難関になる場合があります。

2.アルコール依存症が認めない時
アルコール依存症のために強制入院は、「医療保護入院」という制度があります。
依存者本人の同意が得られなくても、次の要件がある場合、家族の同意で入院させることができます。精神科の医師に相談してみましょう。

●飲酒をやめないと命に関わる身体疾患がみられる。
●幻覚、幻聴などの重度の離脱症状(禁断症状)がみられる。
●精神的に不安定で、繰り返し、社会的な迷惑行為を繰り返している。
●自傷行為などがみられる。

3.本人、家族がカウンセリングやアドバイスを受ける環境を作る
アルコール依存症に陥る場合、本人ばかりでなく、家族が常時、気軽にカウンセリングやアドバイスをもらえる方法を用意しておきましょう。

本人が依存症と認めなく、家族が振り回される状況にある時は、電話等ですぐに対応してくれるところが良いです。
また、精神科の医師が監修をしているところなど、専門性が高いところがお勧めです。

次のところは、アルコール依存症の相談や、精神疾患を受けているだけのカウンセリングの機関でありませんが、精神科医が常に監修をおこない、精神疾患にも対応可能です。

また、普通カウンセリングは高額の場合が多いのですが、40分、1500円と安価であり、電話・オンライン・メールでの方法も可能です。メールは4往復可能です。
どうぞご利用ください →精神科医監修のカウンセリングサービス【よりどころ】

明日は回復の方法について、お話します。

ターボん について

博士(心理学)、公認心理士、臨床心理士 カウンセリングを通して、さまざまな人の悩みの解決にかかわってきました。ブログを通して、様々な心理学の事象に答えていければと思っています。 申し訳ございませんが、時間の関係上、多数の人からのコメントに返答できないので、コメントができないようになっています。よろしくお願いします。
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